おはよう。
 自宅近くの大学の前に、とあるラーメン屋がある。まずいのが「評判」。怖いものみたさでの心境か、まずさが噂をよんで、客足が途絶えないという。
 まずさを経験した学生が、友人を連れていく。「どうだ、まずいだろう」と自慢げに。担々麺を一口すすってトイレに駆け込んだ、という話も伝わる。そんな担々麺なら一度は味わいたいと、客になる。
 どうも店主のほうは、客の多い理由を勘違いしている様子。自信をもって作る。ますますまずさに加速がかかる?
 大学前という立地がいい。なにせ、毎年新入生が入るのだから、「まずい」は申し送りのようにして客に事欠かない。
 ラーメンというのもいい。話題になるほどまずいラーメン。なかなか想像できないし。
 先日、お昼時に通りかかると、外まで行列が出来ていた。寒い中、待ってでも食べたいほど、まずいラーメンの正体を知りたい・・・とちょっと思う。

 息子も一度、友だちに誘われて出かけたと言う。
 「あれは、本当に、すごくまずい」。

 世の中には好奇心旺盛な人が多いから、ずっと繁盛するだろう。事前にまずさを承知しているから、きっと文句も出ないだろう。むしろ、まずければまずいほどにありがたい。
 滑稽だけど、そうやってもう何年も営業が続いている。
 うまいと評判だった店が、たとえば店舗を拡張した途端、昔の味が失われて客を逃す、なんてことはよく聞くけれど。
 あのラーメン、美味しくなったらどうなるのだろう。

 ・・・朝から、埒もないことを・・・。