●地球が誕生して、四六億年。私達の生涯は長くて一〇〇年。つまり、これまで地球が生きてきた生命の長さに比較して、瞬きほどもない『私』の時間。四六億年というはるかなる「宇宙」を理解することは到底できないにしても、その軸に思いを寄せた時、ある種のすがすがしさを感じます。
●顕微鏡の中に、活発に動く細胞を見ながら、そのひとつひとつのにも生命があって、人間=「私」という実存は、そうした細胞が実に六〇兆も集まって成り立っているという、これもなかなか感覚的に理解できません。
●過去の遠大な時を経て今という時点に存在し、加えて小さな細胞の集合体である『私』は、世界に六〇億人近く生きています。そして、あるもの全てに生命が宿っていると考えるなら、地球上には無限の生命が存在していることになります。
●そんな地球も、銀河系に属する一つの惑星に過ぎません。すると、もはや宇宙の途方もない広さこそ『私』であり、いのちを通じた四六億年という膨大な過去も、いのちを継ぐ未来も今の私に内蔵されているような気がします。
●テキサスで蝶が羽をばたつかせた一週間の後、ハイチ上空のハリケーンのコースが変化しうるというミステリアスな事実(『複雑系』より)。
●この世に、およそ繋がりのないままに孤立して存在できるものなどありえないということに気付く時、『私』は、私から離れて、宇宙をも漂う流れそのものへとなっていきます。
●常にすがすがしく爽やかであること。―私の望みです。(2008/9)
●顕微鏡の中に、活発に動く細胞を見ながら、そのひとつひとつのにも生命があって、人間=「私」という実存は、そうした細胞が実に六〇兆も集まって成り立っているという、これもなかなか感覚的に理解できません。
●過去の遠大な時を経て今という時点に存在し、加えて小さな細胞の集合体である『私』は、世界に六〇億人近く生きています。そして、あるもの全てに生命が宿っていると考えるなら、地球上には無限の生命が存在していることになります。
●そんな地球も、銀河系に属する一つの惑星に過ぎません。すると、もはや宇宙の途方もない広さこそ『私』であり、いのちを通じた四六億年という膨大な過去も、いのちを継ぐ未来も今の私に内蔵されているような気がします。
●テキサスで蝶が羽をばたつかせた一週間の後、ハイチ上空のハリケーンのコースが変化しうるというミステリアスな事実(『複雑系』より)。
●この世に、およそ繋がりのないままに孤立して存在できるものなどありえないということに気付く時、『私』は、私から離れて、宇宙をも漂う流れそのものへとなっていきます。
●常にすがすがしく爽やかであること。―私の望みです。(2008/9)