石牟礼 道子 (講談社文庫)

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 今、アマゾンから石牟礼道子全詩集「はにかみの国」が届くのを心待ちにしているところ。
 
 そこで、はじめて石牟礼道子に出会った本書を・・・と。
 水俣に育った著者が10年あまりの歳月をかけて患者の叫びを自らのものとして綴ったものであるが、社会問題としてではなく、人間の物語として描かれたところに、むしろ根源的な問いかけが現れてくる。
 
 この本を読んだ時、石牟礼道子という人の感覚に驚いた。
 「とても」驚いた、「ひどく」驚いた、ではなく「驚いた」のだ。
 水俣の苦しみは、この希有な詩人によって語られることで、悲しくも、また美しい物語へと変身する。
 今まで読んだ本から10冊選べ・・・と言われても、間違いなく選ぶだろう一冊。
 
 写真は2004年の改訂版、初稿に加筆されているらしい。

 ちなみに昨日拙ブログでご紹介した谷川雁も水俣の出身。石牟礼道子らと「サークル村」を創刊したひとり(読んだことはないけど)。そのまた、ちなみに、その仲間であった森崎和江の感性も好きだなあ・・。