「暗闇からの生還」(G.L.シッツァー/朝倉秀之訳;教文社)

 「なぜ、私なのか。
 突然私たちは自分たちの限界に真正面から付き合わされる。私たちの期待が目の前で破裂する。何か悪いことでもしいたのだろうかといぶかる・・・・それは私たちが計画していたものではないからである。
 「なぜ私なのか」と私たちは自問する。

 それに対して、また
 「なぜ私ではないのか」
 生まれる場所、生まれる時期、誰のところで生まれるのかを自分で支配したのか? 自分の背の高さや体重や知性や容姿を自分で決めたのか。
 バングラディッシュの貧しい家族に生まれた赤ん坊と比べて、よりましな人間だったのか。

 人生の多くはなるようになっただけ。人生は私たちの支配を超えているからである。
 「なぜ私ではないのか」
 は、誰もが尋ねるのに良い問いかけである。」