自分の周囲ではインフルエンザはひと段落した様子。
とはいえ、まだまだ油断は禁物ですね。
今月来月と何かと出掛ける用事が増えるため、気を付けて
いきたいです。この時期も意外とイベントとか多いんですよね。
マスクを着用せねば!
みなさんはどんな1週間を過ごされましたか?
泉 ゆたかさんの『髪結百花』です。
髪結百花 |
遊女に夫を寝取られ離縁した梅は、実家に戻り、髪結である母の仕事を手伝いはじめる。花魁の紀ノ川や禿の少女タエ、そして吉原で働く女たちとのやりとりから、髪結としての自信と喜びを取り戻して行く。吉原を舞台に女の人生模様を情緒豊かに描く。
まずは、えもいわれぬ美しさの花魁が描かれた表紙に釘付けに。左肩から振り返るその姿、伏し目がちな視線に何とも言えぬ妖しさと、哀しみ、そして腹を括った強さまでも感じました。予算とスペースの関係で書籍は滅多に買わないのですが、こちらは表紙に誘われて手に取った一冊です。読み終えた今でも書棚から取り出しては表紙をじっと眺めています。花魁に取り憑かれたか?
江戸の吉原に出入りする髪結の梅。かつての旦那は遊女に寝取られたこともあり、お客である遊女たちにいまひとつ心を開くことができず、先輩髪結の母のように滑らかに遊女たちを褒めたり会話をすることがなく、ぎこちない仕事ぶりです。
しかし、花魁の紀ノ川はそういった気づかいや髪結の仕事ぶりには無頓着。そんな紀ノ川と、梅にはじめて髪を結ってもらってから梅を慕ってくれる、禿の少女タエたちと接するうちに、だんだんと髪結としての自分と、その仕事への熱意を高めていくのです。
梅が、遊女の髪に触れ、そこから伝わる遊女たちの体調や匂いの描写にハッとさせられます。そして、髪から遊女の奥の奥までを理解する梅のプロの仕事ぶりにも敬服してしまいます。遊女が発する直接的な感情描写よりも、髪から感じる彼女たちの生活ぶり、
生き様を描いた描写の方がより生々しくしく、彼女たちが生きているのだという事をより強く感じさせるのです。
花魁として活躍していた紀ノ川は、吉原に入った時から自分の感情に蓋をしてきたようです。そうしなければ生きていけない場所であったのかもしれません。一方、亭主を遊女に寝取られた梅も、怒りや哀しみの感情を整理しきれず、くすぶっていた状態。そんな二人だから、響きあい、心を寄せ合ったのかもしれません。
吉原を舞台に生きる女たちは、自由とは縁遠い生き方をせざるを得ません。しかし、それ故に覚悟を決めた時の力強さと輝きはとても大きなものだったのです。
遊女が子供を産み、育てることさえ決死の覚悟。そしてそれを助ける方もそれなりの覚悟が必要です。困難な状況の中で見出す女としての喜びは、遊女、髪結、元夫の今の妻などそれぞれの立場によって異なります。しかし、そんな立場の異なる女たちが新しく生を受けた赤ん坊のために力を尽くします。それは、各自がそれぞれに女の幸せを考え、理解したからなのでないでしょうか。
そんな女たちの熱がいつまでも余韻に残り、彼女たちの生き方に思いを馳せる物語です。
〈今週 読了した本〉
『家守綺譚』
『未来をはじめる「人と一緒にいること」の政治学』
『彼女たちが眠る家』
『ダーリンは73歳』
〈現在 読書中の本>
『木を知る、木に学ぶ』
〈今週購入した本〉
『ダーリンは73歳』
『生きてさえいれば』
『海より深く』
『7つの会議』
『ペンギン鉄道なくしもの係リターンズ』
読書人が集う『シミルボン』にて、インタビュー記事掲載!
https://shimirubon.jp/columns/1691046
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