自分の周囲ではインフルエンザはひと段落した様子。
とはいえ、まだまだ油断は禁物ですね。
今月来月と何かと出掛ける用事が増えるため、気を付けて
いきたいです。この時期も意外とイベントとか多いんですよね。
マスクを着用せねば!
みなさんはどんな1週間を過ごされましたか?
今週、印象に残った一冊をご紹介します。
森見登美彦さんの『宵山万華鏡』です。
変わり者の友人、乙川と京都の祇園祭に出かけた「俺」は途中で乙川とはぐれ、なぜか屈強な男たちに捕われてしまう。次々と表れる異形の者たちが崇める「宵山様」の正体は。祇園祭宵山の一日を舞台に、不思議な出来事が交錯する万華鏡のような連作短編集。
京都の祇園祭宵山。日本有数の祭りには多くの人が集まり、道も思ったように進めないほどの混雑ぶりです。そんな中、バレエ教室に通う姉妹が、寄り道をして、お祭りを見て行くことに。心配性の妹は寄り道はダメだと主張しますが、思ったら即行動の姉は聞く耳持たずに街へ飛び出します。人混みの中、しっかりと握っていたはずの二人の手が離れてしまい…。
不安な気持ちに潰されそうになる妹は、人混みの中を金魚のようにひらひらと駆け抜ける、赤い浴衣を着た少女たちと出会います。彼女たちとあちこち歩き回り、空へと舞い上がる少女から手を差し伸べられた妹は。
祇園祭の宵山には、人ならざるものが存在している。歴史的な街並みと、その街並みを照らす光とそこから生まれる影。その濃い影の中から、不可思議な存在が祭りの一時に姿を表す。そんなことを感じさせるお話です。
そして次のお話。変わり者の友人、乙川を訪ねて大阪からやってきた「俺」。二人で祭りを見物するはずが、はぐれてしまい、 突然現れた屈強な男たちに拉致されておかしな場所へ連れていかれます。そして「宵山様」の裁きを受けろ!と異形の者たちから迫られるのです。
これは実は乙川が「俺」を騙すために仕込んだ壮大な罠。人も金もたっぷりとかけて祇園宵山を舞台に壮大な異世界を作り上げたのです。ただそのためだけにつぎ込んだ情熱の何とアホらしく、そして素晴らしいものか。
そのセッティングにまつわる、バイトとして雇われた現場の学生たちの苦労が、森見節が炸裂したユーモアたっぷりの描写で描かれています。ここは笑いなしには通ることのできない関所です。
そうして笑いが続いたあと、ふと最初の不思議な話はどうなっているのかな?と思い出します。それはここから回収が始まるのです。
宵山の夜から帰らなくなった娘を持つ男は、宵山の一日を繰り返しています。そして、娘を探しに祭りへ出かけ、幼い頃のままの娘の姿を見つけ出し手を掴むことができずに、娘を見失ってしまうのです。その苦しい体験を毎日繰り返しているのです。
胸が締め付けられるような状況ですが、男は、いなくなった娘がまた目の前に現れてくれた。ただそのことが嬉しくて、見失ってしまうことがわかっていても再び宵山の一日を繰り返してしまうのだと。
この辺りからまた、作り物のはずであった宵山様の存在がリアルになってきます。冒頭で登場した、宵山ではぐれてしまった姉妹の姉が出会ったモノとは。妹を探すという口実持ちながらも宵山様に関係する者たちの手を借りてちゃっかり祭りを楽しむ姉。
異世界に取り込まれそうな危うさを持ちながらも、なんだかおかしい、と感づき、妹を連れ戻しに走る姉は感の鋭さと、怪しげなものに取り込まれない強さを持っているようです。
目まぐるしく変化する、宵山という舞台で繋がっている世界。
妖しさ、滑稽さ、懸命さ、幼さ、悲しさ、無邪気さ…。あらゆる感情や情景がそこかしこに満ち溢れ、ひとつの塊となって場に漂い、
時に人をおかしな世界へと導いていく。宵山様の正体はそうした
エネルギーの塊であるのかもしれません。
そんなエネルギーの一部に触れに、祇園祭へ出かけて見たくなる物語です。
先週立てたこの1週間の目標は
●1日1記事を更新する
●イラストに色をつける
でした。無事に達成することができました!
次の一週間も、同じように更新することを自分の目標にします。
〈今週 読了した本〉
『陽気なギャングが地球を回す』
『ある日、アヒルバス』
『そしてミランダを殺す』
『家族の言い訳』
『ボディ・アーティスト』
『髪結百花』
〈現在 読書中の本>
『未来をはじめる「人と一緒にいること」の政治学』
〈今週購入した本〉
『家守綺譚』
『まんまこと』
『陽気なギャングの日常と襲撃』
『四畳半王国見聞録』
読書人が集う『シミルボン』にて、インタビュー記事掲載!
https://shimirubon.jp/columns/1691046
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立場が変われば見方も変わる。世界が反転する物語ヽ(゚Д゚;)ノ!!
ジワジワと追い詰められる恐怖感!一気読み必至のサスペンスミステリー
生き残りをかけた戦いに挑むものたち。その戦いと生き様が胸を打つ本
宵山万華鏡 (集英社文庫)

