日記帳を買いました。
5年日記の2代目が12月末で終わるので、今回は10年日記に
してみました。数年前の今頃ああしてたな、とか毎年変わらない
じゃないか!とか、あれこれ振り返るのが楽しいのです。
充実した10年を送るぞう!
みなさんはどんな1週間を過ごされましたか?
今週、印象に残った一冊をご紹介します。
寺地 はるなさんの『月のぶどう』です。
大阪で、祖父母の代から続くワイナリーを営み、発展させてきた
母が亡くなった。仕事のできる母親を目標にしてきた光実は、
あらゆることから逃げて来た双子の弟、歩とともに、家業を継ぐ
事を決意する。ワインづくり通して成長していく双子の姉弟の
物語。
母は祖父から小さなワイナリーを継ぎ、自分たちが作ったワインを、本当に求めている人に飲んでもらいたいと、醸造所の見学会を開き、試飲させるだけでなく、レストランの料理人を招いて、その料理とともに提供したりといろいろ工夫してきました。
なんでもソツなくこなす、優秀な母親だったのです。
双子の姉、光実はそんな母に憧れ、ワイナリーを継ぐという夢を
幼い頃から持っていて、二十六歳の今は、念願叶ってワイナリーで働いています。母からいろんな事を教わっていこうと思っていた矢先の出来事で、光実は強いショックを受けます。
一方、双子の弟、歩は自分に向いていることは何なのかが未だによくわかりません。幼い頃からしっかり者の光実と比較され「できの悪いほう」と呼ばれても、実際にそうだからと諦めているような状況です。実家のワイナリーに対しても、「たかがワインだろ」と心の中では冷めた思いを持っています。現在は叔母の経営する
カフェでアルバイトをしています。
母が亡くなったことで、光実は歩にもワイナリーを手伝って欲しい、と頼みます。意地っ張りで頑張り屋の光実の頼みを断れない理由が歩にはあるのです。ワイナリーで働く日野さんのぶっきらぼうな態度、森園君が見せる歩への明らかな敵意。やる気がない上に針のムシロ状態の歩。ワインに対しての情熱のなさが、彼らに
伝わってしまっていたようです。
ぶどうを育てる作業でクタクタになるまで体を使い、苦労して育てた葡萄の醸造にかかる頃には、歩は最初の頼りない様子から少しずつ変わっていきます。
これまでは、夢を持たない、何にもなれない自分を卑下するような部分がありました。しかし、夢でなくても、目の前のやらなきゃならない事を「やるんだ」と決意し、腹を括ったことで歩自身の発言や行動が変わってくるのです。
子どもの頃の出来事から、自分は秀でたものは何も持っていない、と思い込んでいた歩。しかし、物事に対する素直な目線や、
細やかな気遣いは周囲の人をホッとさせるものがあります。
一方で姉の光実は、頑張りすぎて弱音を吐けない体質。他人の
アドバイスも受け入れない頑固さも持ち合わせています。しかし、ワインづくりへの情熱は誰よりも強いと、自分でも思っていたの
ですが…。
全く性格の違う双子の姉と弟。向ける視線の先は違うけれども、同じ道を選んだ二人。それぞれの価値観とペースで、ワインづくりを通して、自分と向き合い、そして成長していく姿に胸が熱く
なります。大切に、大切に手をかけられたワインは多くの手と時間と愛情をかけて作られるもの。彼らもそのように、多くの手と愛情をかけられてきたのだなあと感じる、なんだか愛しい気持ちになる物語です。
先週立てたこの1週間の目標は
●1日1記事を更新する
●イラストに色をつける
でした。無事に達成することができました!
次の一週間も、同じように更新することを自分の目標にします。
〈今週 読了した本〉
『知ってるつもり 無知の科学』
『探しものはたぶん嘘』
『後悔病棟』
『恋牡丹』
『かみさまは小学5年生』
〈現在 読書中の本>
いつも『時間がない』あなたに
〈今週購入した本〉
『かみさまは小学5年生』
『希望荘』
『店長がいっぱい』
『今はちょっと、ついてないだけ』
『ファミリー・レス』
『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』
『産声が消えていく』
読書人が集う『シミルボン』にて、インタビュー記事掲載!
https://shimirubon.jp/columns/1691046
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