雨がふったり、蒸し暑かったり、梅雨らしい天気が
続いていますね。梅の季節の到来でもあります。
今週は青梅で梅シロップを作りました。出来上がりが楽しみ。
みなさんはどんな1週間を過ごされましたか?
今週、印象に残った一冊をご紹介します。
荻原 浩さんの
『逢魔が時に会いましょう』です。
大学四年生の高橋真矢は、アルバイトで民俗学者である布目
准教授の助手を務めることになった。布目の調査対象はなんと「座敷わらし」。子供が沢山いる一般家庭に多く出没するという座敷わらしの姿を真矢はビデオカメラにおさめることができるのか。
映画研究会在籍で、体力に自信のある真矢と、体が細くて頭がボサボサの布目のデコボココンビが座敷わらしや河童、天狗などの正体を探るべく目撃証言の出た地域へ出向き、調査を進めます。
就職せずに、好きな映画を撮り続けたい。それには大学院に行かなくては。しかし親に反対されて、仕送りも止められた真矢は金欠の危機に。そこで紹介されたのは、民俗学の調査を手伝う、というアルバイト。
担当准教授の布目は頭ボサボサの無精髭、分厚いメガネをかけた男性。調査の様子をビデオカメラで撮影してほしい、とのことだったのですがその対象というのがなんと「座敷わらし」。
最初に訪れたのは子どもが八人もいる一般の家庭。
人数分のスイカを用意しても、一人分足りなくなる。
皿を上からカメラで撮影したところ、八人分の手が皿に伸びていた。そして、父親が抜き打ちで点呼。一、二、三、四…と声を上げる子供たち。八までの声を聞いた後、その家の末っ子はオムツを履いた赤ちゃんで、まだ喋れないのだ、という話を聞く…。
ぞわぞわしますねえ。
はっきりとした座敷わらしの姿をカメラでとらえることができなかったため場所を変える二人。次は、以前座敷わらしがよく出ていたという屋敷のあった場所に、新たに建てられた幼稚園です。ここでも、不思議なことが起こっています。何度数えても園児の数が一人多い。誰が描いたのかわからない絵があるなど。
布目は園児たちに向かってゲームをはじめます。
一番最初に手を上げた人が勝ちゲーム。
朝、パンを食べてきた人。朝、ご飯を食べてきた人。プ
リンが好きな人。あん団子が好きな人。四歳の人。五歳の人。
つぎつぎと手を上げる園児たち。
座敷わらしの人。
はいっ
これはスクープだ!とカメラを向ける真矢。
失敗に気づき、カメラを向けられ恐怖の悲鳴をあげる座敷わらし。
座敷わらしが姿を消した後、真矢は座敷わらしがもとはどのような存在であって現在のような解釈になったのか、という推察を布目から聞きます。それは、厳しい時代に生きることができなかった悲しい子供たちの思念とも言えるようです。
古くから伝わり、日本人であれば誰でも知っているようなもののけたち。その存在は、人々の生活と密接に結ばれていて、怖い存在でもあるけれど忘れてはいけないものなのだ、という事を気づかせてくれます。
現代では、おおよそのところが検証により事実に近い状況を推察できるようですが、それでも解明しきれない部分がある事を、物語の中では描かれています。日本人の根っこの部分を形成する要素とも言えるかもしれません。だからこそ、こうしたもののけたちは、私たちにとって怖くもありますが、どこか懐かしく、郷愁を誘うのです。
先週立てたこの1週間の目標は
●1日1記事を更新する
●イラストに色をつける
でした。無事に達成することができました!
次の一週間も、同じように更新することを自分の目標にします。
〈今週 読了した本〉
『アヘン王国潜入記』
『瑕疵借り』
『生きていてもいいかしら日記』
『相続仮面』
『ちょっと一杯のはずだったのに』
〈現在 読書中の本>
『スイッチ!「変われない」を変える方法』
〈今週購入した本〉
『ハッキリ伝えても、好かれる話し方』
『ちょっと一杯のはずだったのに』
『平気でうそをつく人たち』
『ぼくは愛を証明しようと思う。』
『カラスのジョンソン』
『相手を変える習慣力』
『知っているつもり 無知の科学』
『身近に溢れる「生き物」が3時間でわかる本』
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