バタバタしている間にあっという間に4月が終わりました。

ようやく新生活になれてきたかと思えばGWですね・・・。

早く学校はじまらないかしら~。

 

皆さんにとってはどんな1か月でしたか?


今月、印象に残った一冊をご紹介します。

高木 彬光さんの『刺青殺人事件 新装版』です。

 

刺青殺人事件 新装版 (光文社文庫)

 

大蛇の刺青を背中に入れた女性、絹枝に誘われ、彼女の家を

訪れた元軍医、松下研三が見たものとは。胴体のない死体、

完全密室での殺人事件。袋小路に迷い込んだと思われたその時、名探偵神津恭介の登場により、事件はまた動き出す。


昭和十五年、その世界では有名な刺青師が、自分の3人の

子供にそれぞれ刺青を施しました。
蝦蟇に乗る自雷也、蛇を操る大蛇丸、そして3人目の肌に刻まれたものは。

事件は昭和二十一年。戦後の風景が色濃く残る東京が舞台です。刺青を披露する刺青競艶会の会場で、元軍医の松下研三は野村絹枝という女性に出会います。その背中一面に覆われた大蛇丸に圧倒された研三。
彼女から相談に乗って欲しいことがある、と持ちかけられた、誘われるままに彼女自宅へと訪れます。

ある建築会社社長の交際相手でもある絹枝は、一軒家に一人で暮らしていました。誰もいない家の中、水の流れる音。音のする

浴室へ向かいましたが、浴室の戸は閉まっています。戸の隙間から覗いてみると、なんと人の腕が落ちていたのでした。

切られた頭と腕は発見されたものの、胴体は見つからず。
家の中には、切断したほどではないが、血痕は数カ所で見つかりました。そして、風呂場のとは閉まっており、浴室の窓も同様で、その大きさもとても人が通れるものではありません。完全密室の状態です。警視庁の捜査課長兄に持つ研三は、兄と共に事件の解決に尽力します。

ところが、容疑者はつぎつぎとあらわれても、彼らのアリバイは
確実になって行くばかり。その上、絹枝の交際相手は自殺と見られる形で死亡。研三は、長年行方不明だった、絹枝の兄を探し出しますが、その兄もまた死体となって発見されてしまうのです。

物語の終盤になって、ようやく名探偵、神津恭介が登場します。
一高が誇る天才が、兵役を終えて帰ってきたのでした。
彼は研三からの情報を聞いた後、容疑者たちと会話を交わし、
そして最終決戦を迎えます。それは狡猾な犯人との知力を尽くした戦いであり将棋の勝負にも似ています。神津恭介の紳士的な

佇まいと、多くの情報を瞬時に分析する優れた頭脳が、陰惨な

事件の中で一筋の光のように輝いています。

肌に針を刺し、花や生物を纏わせる刺青。

人が動くにつれその描写された生き物たちも動き、また人の状態によってその色合いも変わります。人の一部であって、人ではない。しかし一度その魅力に取り憑かれたものたちは自身をも破滅させてしまうのです。そんな刺青に囚われた者たちが織りなす、
読み応えのある人間ドラマです。

 

 

今月のレビュー結果

今月イラストレビューした本
24冊

ブログをはじめてからイラストレビューした本累計
504冊

 

 

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