全く仕事が進まない・・・

春休みの恐ろしさを実感しております。

学校が始まるのが、子供以上に楽しみです。

 

みなさんはどんな1週間を過ごされましたか?

 

今週、印象に残った一冊をご紹介します。

村田 沙耶香さんの『殺人出産』です。

 

殺人出産 (講談社文庫)

   

「産み人」となり、10人産めば1人殺すことができる。
そんな「殺人出産制度」が認められた世界では、「産み人」は
尊い存在として崇められていた。人々の素晴らしい行為をたたえながらも複雑な思いを抱く育子の秘密とは。

 

「産み人」の申請をし、10人を無事に出産すれば、合法的に

1人の人間を殺す事ができる「殺人出産制度」。人口が減少し、

子供を作るためのセックスをしなくなった世界を救済するための

システムとして実施。


「産み人」によって産まれた子供はセンターで育てられ、子供を

欲しがる大人のもとへと引き取られていきます。男性も、人口子宮を取り付けて「産み人」となることができるのです。

 

世の中の世論としては、命を作り出す「産み人」は素晴らしい

存在です。また殺される人物も「死に人」と呼ばれ、産み人の

原動力となってくれた人物として好意的に受け入れられます。

こうした制度や世論に複雑な感情を抱く育子。

 

彼女の姉は「産み人」なのです。穏やかな美しい姉が、殺したいと思う人物は誰なのか。
自分か、母か。育子がそんな風に考えているうちに姉が10人目の
出産を終えた、という連絡が入ります。

 

殺人出産制度という仕組み通して、いろんな世界観が伝わって

きます。恋人や夫婦の付き合い方、セックス、妊娠、出産。
正当な殺人。命の価値。自殺。

人ひとりの命の輪郭が、なんだかあいまいでボヤけているようにも感じます。


そしていつ突然にやってくるのかわからない「死亡予定通知」。
どんなに懸命に生きていても、誰かから「10人産んだからあなたを殺すね」と言われたら、殺されるしかないのです。

 

こんな異様な世界は物語だから、と一言ではかたづけられない

ものがあります。世の中の常識は、どんどん変わってきています。
今ある常識は、10年先まで変わらないとは限らないのです。

 

人口減少による世の中の情勢や、死に関わる問題など、奇抜な

発想ではありますがいや待てよ、あるかもしれない、と思わせて

くれるリアルさが随所に散りばめられています。そして、その時代のメインな常識にそぐわない人々がいるということが、物語の

説得力を強くする理由であるのかもしれません。

 

数十年先の世界を少し覗き見してしまった。それは悪くはない

けれど、いいものでもなかった。そんな後ろめたさを感じます。
少し背筋が寒くなるような、それでいて最後まで強く惹きつけ

られて目が離せない物語です。

 

先週立てたこの1週間の目標は

●1日1記事を更新する

●イラストに色をつける

でした。無事に達成することができました!

次の一週間も、同じように更新することを自分の目標にします。


〈今週 読了した本〉

『属さない勇気: まんがでわかる

「ウシジマくん×ホリエモン」生き方改革』

『殺人出産』

『なまけ者のさとり方』

 

〈現在 読書中の本>

『ワン・プラス・ワン』

 

〈今週購入した本〉

『属さない勇気: まんがでわかる

「ウシジマくん×ホリエモン」生き方改革』

『進む!書籍PR』

『武道館』

『その可能性はすでに考えた』

『殺人出産』

『プラネタリウムの外側』

『死と砂時計』

『死なせない屋』

『なまけ者のさとり方』

『実践 行動経済学』

『9割の人間は行動経済学のカモである』

 

 

 

 

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