末っ子の園では卒園式がありました。

子供たちも泣いている子が何人もいたそうで、未就学児といえども

感受性の豊かな子供がたくさんいるのだなあと感心しました。

自分が幼稚園の頃は、卒園式で泣いている子はほとんど

いなくて、泣いている先生に『どうして泣いているの?』と

質問している子がいたのは覚えています。自分も同じことを

考えていたので。

 

みなさんはどんな1週間を過ごされましたか?

 

今週、印象に残った一冊をご紹介します。

彩瀬 まるさんの『桜の下で待っている』です。

 

桜の下で待っている (実業之日本社文庫)

   

面倒だけれど愛おしい「ふるさと」をめぐる感動作。
郡山、仙台、花巻…桜前線が日本列島を北上する4月、

新幹線で北へ向かう男女5人それぞれの行く先で待つものは。

 

実家との確執、地元への愛着、生をつなぐこと、喪うこと…

複雑にからまり揺れる想いと、ふるさとでの出会いをあざやかな

筆致で描く。

 

年老いてから好きになった人と再婚し、先立たれた後に一人

暮らしをするおばあちゃんと、その手伝いに向かう大学生の孫。

母親の七回忌でふるさとに帰る30代の独身男性。彼の実家が

ある福島へ、はじめて訪れる女性。


立場も育ってきた環境も違う彼らが『ふるさと』というワードで

繋がっています。変わりゆくふるさとの景色、いまでも変わらない場所。歳をとった親や親せき。
大きな喜びではないけれど、みな大事なものとして、心に持っていることが伝わります。

 

そして、最後にふるさとを持たないさくらが主人公となります。
両親が離婚し、結婚にあまり前向きなイメージが持てないさくら。
弟から、彼女と結婚の話が出ているが、結婚がいいものと

思えない、と相談を受けます。2人は両親のケンカに挟まれ、

おどけたり静かにしたりして、互いに励まし合いながら生きて

きたのです。

 

家族やふるさと。帰る場所のない姉弟。2人にとっては、特に

大切だともいてくれてよかった、というものではなかったのです。
しかし、新幹線販売員の仕事をして、北の地へ向かい、戻ってくる人々を見るうちにさくらは考えが変わってきます。

自分がどこかに帰るより、居心地よくするから誰かに帰ってきてほしいな。
遠くから、新幹線で来てほしい。私が見つけたきれいなものを一緒に見て、
面白がってほしい。そういうのがやってみたくて、家族が欲しいのかも。

うっとおしいこともあるけれど、心の底にはなんとなく存在

していて、いろんな人が繋いできて、今の自分がいる。
家族や親戚ってそんなもので、大人になってそこから離れた時に、
それが当たり前の事ではないのだということに気づく登場人物

たち。

 

家族が、父や母といった役割だけの人間なのではなく、性別を

持った1人の人間であり、強い部分も弱い部分も持っていると

いうこと。
場所や時が離れたからこそ気がつくこと。そうした人たちと、

場所とつながっているということ。

 

場所と人は、自分の輪郭を際立たせる重要な役割を持って

います。そうしたものがあることで人は時に振り返り、自分の形を確認することでまた新しい明日への一歩を踏み出すことができるのかもしれません。
日頃、何も考えていなかった実家の家族やふるさとの景色を思い浮かべ、近いうちに顔を出しに行ってみようか。そんな気持ちになる物語です。

 

先週立てたこの1週間の目標は

●1日1記事を更新する

●イラストに色をつける

でした。無事に達成することができました!

次の一週間も、同じように更新することを自分の目標にします。


〈今週 読了した本〉

『癒し屋キリコの約束』

『ナイルパーチの女子会』

『出られない五人』

『あきない世傳金と銀5』

『遅読家のための読書術』

『おとめの流儀』

『本を読む本』

 

 

〈現在 読書中の本>

『ワン・プラス・ワン』

 

〈今週購入した本〉

なし

 

 

 

 

 

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