次女の胃腸風邪からはじまって、夫の胃腸風邪、

三女の微熱…ときたところで、私にも胃腸風邪が!

家族の中ではこのタイプの風邪に最も弱い私は、今回も

布団の中で胃の痛みにのたうちまわっておりました。

その日の夕方には長女も腹痛。

そんなわけで全員が調子の悪かった1週間です。

ごはんが美味しく食べられることのなんとありがたいことか。

身にしみます。

 

みなさんはどんな1週間を過ごされましたか?

 

今週印象に残った一冊を紹介します。

それは畠中恵さんの『ねこのばば』です。

 

病弱な大店の若旦那がとりまきのあやかしとともに、江戸の謎を解く

お江戸妖怪奇譚、第三弾です。

今回は、寝込んでばかりの若だんなが元気になった謎、仏に仕える

身でありながら自分を見失った者、目先の金のために我が身を差し出す者…

など、5編の短編集です。

 

個人的に印象に残ったのは、産土というお話。

若だんなの兄いである佐助が過去に仕えたお店でのお話です。

その店の主人は、店を回すための資金をどこからか手に入れます。

怪しく思った佐助が後をつけると、そこには妖がからんでいて…

 

結局、佐助が大切にしていた主人や若だんなを失ってしまうのですが

そこには佐助の、ひとりぼっちで生きてきて、ようやく佐助と呼ばれた

その名に馴染み、自分の居場所を見つけたと思ったところでの出来事でした。

 

主人が自分に相談してくれなかったこと。

大切にしていた若だんなを助けられなかったこと。

佐助の悲しみ、苦しみはいかばかりなものか。

しかし、その経験が今の若だんなを何があっても死なせないのだ、という

決意へと繋がっていくのです。

大柄でコワモテな佐助ですが、とっても一途に主人と決めた人守り抜く、

誠実な人間、いや妖なのです。

仁吉がクールでかっこいいと思っていた私ですが、不器用で一途な佐助も

いいなあと転がりそうになりました。

 

いつの時代も一歩間違えればそこは闇。 

どんな立場の人間であろうともそれはたやすく起きることなのだな、と

思います。しかし、それに反し暖かな心に触れるような出来事もあります。

自分の心の照準をどちらに合わせるのか。

 

普段から、人(又は妖)のありがたさに触れていれば決して闇に落ちることは

ないのだと、若だんなと妖たちのやりとりを見ていると感じます。

今回も満足度の高い内容でした。

 

しかし、買ったばかりなのに、文庫本についた栞の紐を猫に食いちぎられてしまいました。

トホホ…。

 

先週立てたこの1週間の目標は

●1日1記事を更新する

●イラストに色をつける

でした。無事に達成することができました!

次の一週間も、同じように更新することを自分の目標にします。

 


〈今週 読了した本〉

『小暮写真館』Ⅲ、Ⅳ 宮部みゆき 著

『ねこのばば』 畠中恵 著

 


〈現在 読書中の本>

『本にだって雄と雌があります』 小田正久仁著

 


〈今週購入した本〉

なし

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どくしゃになってね…