戦死寸前激闘商社マン魂のパトリック、離れ業でブログアップに挑む。。 | patrickのブログ

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これはね、今年2月12日の実話だよ。

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海外駐在する企業戦士達が、どれだけギリギリの世界で、突っ張りながら、絶えず守らなきゃいけない日本の皆と仲間達を思って、頑張ってるか、是非気合い入れて読んで欲しい。

その日のパトリックの奮闘記を読んでね。じゃ、行くよ。

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予感は当たる、当たるんだ、なぜなら予感はこれまでに経験したり学んだ事がベースだから(でもね予想は当たらないよ、だって予想なんて半分嘘だよ。勝手に勉強した数字をベースに判りきったような事を言う人が積み上げた架空の話だからね。だいたい美しい予想図を持ってくる奴が居たら怪しんだほうが良いよ、きっと外れている。

それと比較すると、しがない出稼ぎ商社マンのそれは違うよ。大地を駆け巡ってドロドロ ボロボロになった商社マンの予感は、不思議と当たるんだなぜなら、それは魂の叫びだから。)。

昨日、夕刻、私の使い慣れない新しい携帯が不思議と大きくブルブル震えた時に、そこには湧き上がる期待と同時に、思いっきり嫌~~な予感がした。予感は当たる。。。。。

受信するなり、大音響が響く、’’Patrick、君か、Patrick どうしても君が必要なんだ。明日10時までにホスール工場まで来てくれ。必ず来てくれ。そこで我社の国際的な重要会議が開催される。我社の将来に極めて重要な商品を正しく紹介できるのはパトリック、君しか居ないんだ’’。

しばらく黙っていた。。。。彼が又叫び出す ’’Patrick、来てくれ、何でもする。君が3年間追いかけた商品の注文もすぐに出す準備をしているんだ。君が帰国する前に必ず発注しようと僕たちも考えているんだよ。’’と続いた。

私は応えた、すっごく小さな声で。''その話は断ったはずだ。流れる注文も無いにも関わらず、君達の良いように利用されたくない。でも、今君は私に必ず発注すると言ったな。。。。。。じゃ、話せ、相手は米国人だな、欧州人もか、インド人トップはアナコンダグループだな、彼等の何人が私を知っている、そして会議の人数と持ち時間を言ってくれ、すぐに資料とバックアップのメンバーと打ち合わせ、そちらに向かう、明日の朝10時だな。今君が言った約束は必ず守れよ’’。。。。。

’’欧米本社メンバー +(仮称)親会社アナコンダのトップ連中だ。約25人程度だ、パトリックの持ち時間は2時間程度だ。’’

じゃ、明日逢おう。。。。と2人の会話は終わった。

(さあ、これからが大変。本番に突入だ。)

パトリックは早々関連の書類を抱え技術部隊に飛び込み打ち合わせた。又 松岡修造風やってしまった(くどいがパトリックは絶対彼を真似して無い。逆に彼が私を真似している)。燃えに燃えた技術部隊も、すぐに資料を揃えると約束してくれた。

打ち合わせの終わりに、技術部隊より、’’ところでPatrick、明日の出発は何時だ、資料作成に遅くなる。時間と合流する場所を指定してくれ。ある程度は準備していたが、これは凄い話だな。’’

私は、又 小さな声で応えた、’’朝4時に君たちを迎えに行く、車の中で寝れるようにする、チョーラシェラトン(七つ星ホテル)の前でピックアップする。後悔させない。着いて来い。’’

シーンとした。かなりシーンとした。でも、男たちは判っていた、お互いに何を求めいるか、それぞれの道を極めるプロとして。

私は、又 小さな声で応えた、’’僕たちチームが来るのを待っている人たちが居る。一緒に行こう。じゃ明日。’’   皆がお互いを見つめあった。

そこから始まった今日の悲劇、これは全て事実。プロ商社マンと、プロ技術者陣と、プロドライバーの悲劇が始まった。

3時起床。私の車はインド人技術者二人を乗せて、暗闇の中を片道切符超特急の勢いでホスールに向かった。

おそらく私達は今日、往復で13時間以上車に乗る。(ブログアップ中の今、事実そうなっている。)

このブログは帰りの思いっきり揺れまくる車の中で、熱血商社マンの芸術的な技でタイプし続けている。

この出稼ぎ稼業をこれだけ永年やれば、そこいらのタイピストより早くタイプ出来る、しかもブラインドでも打てる(少々の誤字脱字は許して)、相手と目を合わせて話しながらも要点はタイプ出来る。数字だけはメモって後からインプット。

しかし今回はさらなる荒業でインドのデコボコ道で縦横に揺れながら膝から空中に舞う私のラップトップでタイプし続けるている。

もうエアギターの世界だ。エアロスミスもボンジョビも真似出来ない。

じゃ行くよ。今夜もバックルアップだよ。僕と一緒に深夜の片道超特急に乗った気分でね。。。。

読み終えないと、無事に帰れる保障は無いよ。

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夜明けだ。夜明けと共にドライバーが急に車を止める、かなり急だ。車は急激に左車線に寄り停止する。’’どうした。大丈夫か。’’と私が叫ぶ。

ドライバーが片言英語で話す ’’眠たい、チャイを飲みたい’’。。。。これは許すしか無い。


その現場、

これが英語を話せない運転の下手な私のドライバーだ。

車の中で私は英会話教室と運転を先生となり彼に教えている。ちょっと成長したけどまだまだ鍛え方が足らない。

 

そこに見える男、怪しい。
彼はテロリストでは無い。ドラッグデイーラーでも無い。かれはインド風コンビニでチャイ(インドの紅茶だけと葉っぱを煮るんだ)売りの男。なんだか人相悪いけど、彼も私もセールス担当だから同族かも。。。。。違う違う こいつとは一緒にしないでくれ。



前に置いてあるのがチャイ。甘いゾーー。1カップ10ルピー(20円以内)とこの店やや高め。ドライバーは金払わず私を見ている。。。。何が言いたい。。。。払えってか??? 判ったと払う弱気な私。とにかく早くここを立ち去りたい。

ところで、目に付いたその奥の物は何だ、何だ、何だ。

驚くなよ、この玩具みたいなものは、インドの公衆電話なんだ。

思わず聞いた、本当に架かるのか??これ本物か?? 安物のオモチャだろうが。

奥のテロリスト風主人の声がする、’’1ルピーで5分話せるよ’’って。1ルピーって2円以内で5分???

私は1ルピーを彼から受け取り、ダイヤルした。。。。。ピピピピ 私の携帯が鳴っている。。。怖いよーー。嘘みたいだけど電話だった。

他の二人のインド人技術者のチャイも含めた代金を払うこととなった。彼らは元々払う気が無い。小銭が無かったので100ルピー札を渡したが、お釣りは来なかった。仕方無い。楽しませてもらった。

’’又な、ドラッグデイーラー、お互い生きていたら又逢うかもな。’’挨拶して分かれた。もう逢わない、べ~~。逢いたくない、べ~~。

さて、車に飛び乗り再度目的地に走る。走れーー突っ走れーー、時間が無い。

ここから、私らしい展開となる、どれだけ私がシリアスな米国育ち商社マンか皆に判ってもらえる。米国での学生時代から、米国駐在時代から永年DNAに刻まれた悲しい運命。

ホスールに向けてひた走るその手前30分、私には唯一のオアシスが有る。そこは私の敬愛する聖地の一つだが、ワイン好きの殆ど全てのマダム達が大嫌いな場所だ、。それこそが、この界隈唯一のマクドナルドなんだ。


マダム達よ、御免。紹介するよ、米国学生時代からの友達。ワインもフレンチも大好きだけど、ジャンクと言わないで、こいつも大好きなんだ、許せ。

今朝の朝食メニューだ。御免なさい、車がめちゃ揺れているから写真が逆さまだけど直す余裕無い。

しかし、ハッシュドポテトがアブラッコーーい、失格。しかもソーセージマフィンが鶏肉。。。イッカーン。ここにビーフの文字は無~い。

唯一エッグマフィンはマック国際スタンダード。。。ようやく、気持ち落ち着いた。


食べるぞー、これでエネルギーチャージして。。。客先に乗り込むゾーーの図。とっても幸せなパトリック。

ここでの所要時間わずか15分以内。マックも好きだけど、それよりも時間セーブが狙い、これはこの局面でベストの選択だった(と、マックに行った言い訳?)。

マックを出発して、そこから30分。

着いた、敵地???いや戦場だ!!!。敵は列強の各国から送り込まれた傭兵とアナコンダ連中およそ25人。

技術者二人に声を掛ける。’’戦闘準備は良いか。資料はバッチリか。説明した作戦と都度のアドリブは憶えているな。乗り込むぞ。万一失敗したらバックアッププランBも頼むぞ。’’。。。。。判ってないみたいだ。インド人の彼らは松岡修造を全く知らない。(今回のプランBの秘密は明かせない。単に一旦逃げろ~撤退~作戦練り直し~~。資料2組作成する時間無かったんだ。)

’’今回の商談は本気の戦場だ。生きて帰れると思うな。注文採るまで戦い続けろ、まさに死ぬ覚悟だ。’’


さて、乗り込むぞ。沢山の資料が重いけど、会社の将来が掛かっている。ラップトップもデータもプレゼンサンプルも抱えた。もうこれが私のこのグローバルカンパニーとの最後の聖戦にならんとばかりに戦いに挑む。日章旗をひるがえしいざ行かん。

3年間通い詰めた。何度も商談流れて涙した。思い通じて、ようやく3年後の今日、大量の注文をもらった。(仮称)トカゲみたいな名前のアナコンダグループなんだけど、彼らグループは現代自動車100%、TVS向け殆ど、ホンダ第3工場の約半分にフロントフォークとショックアブソーバーを大量に流している。

2時間のプレゼンが終わった。実は昨日から資料作成と打ち合わせで私達はほとんど寝ていないが緊張感と、終わった高揚感なのか、全く眠くない。

関係者からの大きな拍手が聞こえる。


その場にフラッと倒れたくなる。何故か身内の技術者二人も大きな拍手している(自我自賛)。。。戦いは終わった。

ラジーブ、ラジーブ(運転手の名前。誕生日がマハトマガンデイと一緒だから、パキスタン人に爆殺された息子ラジーブガンデイのラジーブにしたと言う。。。。勝手に決めるなだけど、彼らの名前はそんなもん。本名のインド人なんて数少ない。)

車を回せ、Mission Completed ’’撤収。撤収。帰還 Let's get out of here。’’車を回せーーー。

身内技術者二人を乗せ忘れそうになったが、無事戦場脱出。部下を誰一人失わずに脱出。

今から6時間以上掛けてチェンナイに戻る、その車の中でこのブログをアップしている。揺れてる。

運転手に指示する。’’いつもの場所で燃料補給だ。’’

そのいつもの場所って、まさかホスールから30分後の場所。。。。(鋭いね、当たり)ピンポーン。


又帰ってきたぞ、逢いに、愛に。でも。。。お前、アメリカのマック君と顔違うぞ、それに不必要に顔デカクない。

これじゃ自撮り出来ないジャン。マッ良いか。すっごく夕日が眩しい目が開けられない。




結果として、これが今夜の夕食となり、私は今、車の中でタイプし続けている。おーー揺れる揺れる。

フィレオフイッシュにチキンナゲット注文したら、アイスがオマケだった。

オマケ大好きの私。。。オマケにパトリックは弱い。それにしても、今日二度目のマック。。。




許せ。マダム、ワインにはフレンチ、私もフレンチ(フライ)が好きだ。。。。。メッチャ寒ーーー、インドで寒。

ブルゴーニュも良いけど、インドは、ここカルナタカ州のSULAワインのワイナリーも捨てたものではないよ。一緒に行こうぜ(誰も聞いてないし来てくれない。)

更に車は走る。

ラジーブは眠そうにしている。危ない。事故るかもしれない。車がフラフラしている。

’’ラジーブ13時間ドライブは辛いだろう。眠たいか。音楽を聴け、今日は特別に許すから音楽を聴け’’。。。。。


そう言った私が’’馬鹿だった’’。

いきなり どこからかCDを出して入れた。どうやらいつも私が居ない時に聞いているようだ。爆音がこだまする。車の中はロックコンサート会場と化し、もうドライバーもインド人技術者二人も 踊るマハラジャとなっている。インド人達が、急に元気になっている。


私は、一人、死にそうな出稼ぎ商社マン(商社の営業マンは平均年齢63歳くらいらしい。確か前の社長もその歳ずばりでとても残念な事にお亡くなりになった。私もそこで死ぬのかな???。まっ、世界中を走りぬくしかパトリックには出来ないな。)。

後30分くらいでアパートに戻れるかな、きっと戻れる、辿り着ける。

もう、車酔いが酷い、さすがに酔った。腰も痛い。タイプも、もう出来ない。エアギターもこれまでだ。パソコンの補助バッテリーも尽きた。

実はね、今日はPatrickの誕生日なんだ。アメリカだとリンカーンの誕生日なんだ。

それでね、どうしても何かブログアップしたかった。マダムやエンジェル達とのロマンチックな、すっごく美しいストーリーを考えていたんだけど、昨夕の恐ろしい電話一本で今日の私は13時間以上、車に缶詰めとなった。

そのロマンチックなストーリーは何かの機会まで封印だな、せっかく考えたのに。

結果としては、想い出に、すっごい想い出に残る誕生日となったよ。

読んでくれた皆に 途中でスナップした花を送ります。普通の花で御免ね。



 

お休み。。。お・や・す・み。。。。。


ps (映画と音楽の オマケ)

確か二つくらい前のアメージングスパイダーマンのエンデイング部分で、スパイダーマン役の男の子が最後に決めてくれる。

’’君のお父さんとの約束で、君とは絶対に逢わない、関わらない“ ってお父さんに言ったその彼が、

大学の受講室でその彼女の後ろに座って、その時丁度、著名人の名言を紹介していた講師の言葉をそのまま上手く捉えて言うんだけど。。。’’約束出来もしないような事を口にしちゃいけないって、すぐにその場で謝れって’’。。。

それで深刻な表情だった彼女が、彼の前の席で 思いっきり輝いた笑顔でブって噴出して 二人の笑顔で 映画が終わるんだ。

人と人には 絶対と言うものは無くって、それぞれの想いが有れば、必ずその二人は変わることが出来るってメッセージだった。とっても良い終わり方だった。

音楽だけど、今夜は、大好きなアルバムの一枚、リサ スタンスフィールド聞きながらウイスキー。

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とっても素敵なアルバムなんだよ。聞いてほしいな。じゃね、お休み
パトリック