『なんだってぇ!』
私は思わず、ココアを吹き出しそうになりました。
おじいちゃんの口から出た言葉は、普通なら有り得ない言葉で……。
「そろそろ時間ですね。それではまた次回の時にお会いしましょう」
おじいちゃんはそう言い席を立ったので、
「すみません、あの、御名前は?」
と聞いてみると……
「夢の中でお会いしましょう……それならわかるでしょう」
おじいちゃんは、私に一礼をすると、パン屋を出ていきました。私の頭の中に、いっぱい??????を残して……。
ニ週間に一度、私は千葉にコカリナを教えに行ってましたが、合間を縫うように、夢を見ました。
夢にそのおじいちゃんが登場したわけですが……
「私が、誰だかわかりましたかな?」
そう問い掛けられました。
姿は老人……おじいちゃんですが、おじいちゃんとは別に重なる姿がありました。
私は、その姿をしっかりと確認したわけではありませんでしたが……
「ザドキエル……」
勝手に口から言葉が飛び出していました。
「はい……やはり、わかりましたね……」
おじいちゃんの姿は、いつの間にか天使の姿に変わっていました。
「ご無沙汰致しております。お変わりがないようで、嬉しく思います」
天使は満面の笑顔で、嬉しそうに私に言いました。
ザドキエル……私は復唱をしながら目を覚ましました。
一週間が経ち、また千葉のパン屋さんへ。
そこには、おじいちゃんの姿がありました。
「おはようございます。よく、私の名前を思い出してくれましたね」
会った途端、いきなり夢の続きのような話しを振られました。
『間違いはない……ザドキエルの転生者か……』
私はもう、驚きませんでした(笑)
それからは千葉に行く度、ほとんど朝食を共にし、今の話しや転生前の話しなどを、お互いに話していました。五年前に、カルチャーセンターの講座が無くなるまでは……。
カルチャーセンターの講座が無くなり、私は千葉に行く必要がなくなりました。
それからは、おじいちゃんとも会うこともなく(必要なら、夢で会えるので(笑))数年が過ぎました。
数年後に夢に出て来た彼は、私に最後の挨拶をしにきました。
3へ……