私は、桜餅が大好物だ。
ピンクと渋い緑という色の組み合わせが春らしいし、桜の葉の塩漬けの香りがたまらない。

先日のひな祭りに、無償に桜餅が食べたくなった。
買い物に行ったスーパーには、『長命寺』と言われる薄皮で餡をくるりと巻いたのしかなかった。
私は『道明寺』と言われるつぶつぶのモチモチの皮の方が好きなのだが、仕方なく『長命寺』を買って帰った。
家で食べながら「やっぱり『道明寺』の方が好きだ!」とつぶやいた。
私が子どもの頃には、桜餅と言えば、『道明寺』しか見たことがなかった。
大人になってから、違う形の桜餅があることを知った。
どうやら、『道明寺』は関西風、『長命寺』は関東風らしい。
夫は『道明寺』の桜餅を子どもの頃には見たことがないと言う。
西日本育ちの私と東日本育ちの夫では、食文化に大きな違いがある。
私は瀬戸内海の海沿いで育ったので、魚と言えば、タイ、メバル、カレイ、タチウオなど白身魚がほとんどだった。
夫は、サバ、サンマ、イワシなどの青魚を好んで食べる。
肉じゃがなどの煮物は、牛肉を使っていたが、関東では豚肉を使う。
餅は丸い物だと思っていたが、関東では餅は四角い。
育ってきた環境の中で、当たり前だと思っていたことが、他の地域では当たり前ではないのが面白い。
話を桜餅に戻そう。
「『道明寺』が好きだ!」と言う私のために、今日、息子がわざわざ『道明寺』の桜餅を買ってきてくれた。
すごく嬉しかった。
日頃、息子からひどいことを言われることもあるし
母の日も誕生日にもプレゼントも一切ない。
けれども桜餅1個で、そんなことが一瞬チャラになってしまうくらい
親とは単純なものだと思った![]()