ホントは好きなんでしょ? 11 | 青いたんぽぽ

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ぽそぽそと書いてます…
腐なので、ご注意ください(笑)

常に雑食←

 

 

曖昧な会話と笑顔をしたまま、横山の話を聞くだけ聞いて店を出た

 

結構飲んだはずのアルコールがまったく効いてなくて

癖になったため息ばかりがさらに大きくなった

 

「もぉ…」

 

何の『もぉ』なのか

口から出た言葉にいらっとする

 

部屋に帰り、飲みなおそうかととぼとぼと歩いていると、視線の先に見覚えのある二つの背中があった

なぜかは分からないけど、俺の存在に気が付かれないように近くの電柱に身を隠した

 

気にならないわけはない

そっと電柱の陰から2人を覗く

 

少しだけ背の高い彼がもう一人の彼に耳元で何かを囁き、そして抱き合った

 

ああ、そうだよな

 

これもなぜか、かなりのショックを受け、2人から視線を外し、そこから彼らが立ち去るのを待った

 

 

時間にすれば、数分でしかないのだろう

でも何時間もそこに居たような俺の前に、一人がわざとらしくため息をついてこっちを見た

恐る恐る顔を上げると

 

「お兄さん、もしかしてオレのストーカー?」

「は?」

 

思わず出た声に驚いて口を塞ぎ、辺りを見回すと金髪の彼しかいない

 

「あの人ならもう帰ったよ」

「ごめん。別に後をつけてたわけじゃなくて」

「そうだったら、警察に届けるよ」

 

彼、カケルくんは苦笑しながらそう言う

 

「ほっホントだからね!」

「分かったって。で、何してんの?こんなとこで」

 

カケルくんは、不思議そうに聞いてきたから

 

「どっ同僚と近くで飲んでて…で、これから帰ろうと」

「そう。じゃ、気を付けて帰ってね」

 

カケルくんは俺に軽く手を振り、さっき居た方に身体を向けて歩き出そうとした時、思わずカケルくんの腕を掴んだ

 

「え?何?」

「あっ!え?」

 

互いに驚いた顔をして見合う

 

「あっあのさ」

「何?」

 

 

「うち、来ない?」