キミは鈍感だから、ボクの気持ちに気が付かないんだ | 青いたんぽぽ

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腐なので、ご注意ください(笑)

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朝の一番忙しい時間に、狙ったように掛かってくる母親の電話
 
話す事なんて、毎回同じ
 
 
「もぉ……」
 
 
ウンザリとするが、出なきゃ出ないで
 
これでもか!!
 
と掛かってくるから、無視出来ない
 
ため息をつきながら、スマホの画面をタップした
 
 
『翔ちゃん?』
 
 
そうですけど?
 
 
と言いたいのを堪え
 
 
「うん」
 
『起きれたの?ご飯食べた?』
 
 
すでに30をかなり越えた息子に言うことじゃないだろ…と思いつつ
 
親にとったら、子供はいつまでも子供
 
これも言いたいのを堪え
 
 
「起きたし、食べた」
 
『そう。なら、話してもいいわよね』
 
「何?そんなに時間ないけど」
 
 
 
『そんなに時間は取らないわ。翔ちゃん、今度の日曜日は空いてる?』
 
 
 
 
やっぱりか……
 
これ以外で最近は、電話をしてくることはない
 
だから
 
 
「休日出勤」
 
『またなの?そんなにお仕事ばかりさせる会社なんて辞めて、お父さんの会社に入ればいいのに』
 
 
 
一応、オレの父親は会社を経営している
 
小さい頃から、将来は父親の会社を継ぐように言われ続けたが
 
父親とあまり仲が良くなかったオレは、大学を卒業するとすぐに家を出て、父親の会社ではない所に就職した
 
幸いにも、オレには優秀な弟がいたから
 
弟が父親の会社を継ぐことになっている
 
だからといって、母親はやはり自分の息子を心配しないわけもなく
 
 
『いくら仕事でも夕ご飯を食べる時間は取れるでしょ』
 
 
もう、次にくる言葉は分かってる
 
 
『翔ちゃんに会わせたい人がいるのよ。とても素敵なお嬢さんだから。いい?分かってるわよね?』
 
「分かってるよ。また、連絡するから」
 
 
そう言って、まだ話し足りなそうな母親の電話を切り、大きくため息をつく
 
 
「早く、諦めてくれないかな…」
 
 
ぽつりと呟き、ソファに置いておいたバック掴んで部屋を出た
 
 
 
 
 
 
いろんなものを放置して、また始めちゃってごめんなさい
 
それでもお付き合いしていただける方
 
よろしくお願いいたします