このまま食べちゃいますよ
おっそろしいことを言われて、慌てて顔を上げる
「ちょっ!」
予想通りなんだけど、目の前に相葉くんの顔があったんだけど、やっぱり驚く
相葉くんはそんなオレを可笑しそうに笑って
「上げなくても良かったのに」
「あっ上げんだろ、普通」
「残念」
相葉くんはふふっと笑って、オレの髪を撫でながらそのまま唇を髪に触れる
「可愛すぎるんですよ、櫻井さんは」
「だからさ、オレは可愛くねぇって言ってだろ」
「俺には十分可愛いですよ」
そう言いながら、オレの髪を触り続ける
たぶん、傍から見たらめっちゃいちゃいちゃしてる恋人みたいなんだろうけど、オレらはそんな関係ではない
…っていうか
なんだ、その関係って
「あっそうだ!」
なんかとてもいい雰囲気を壊すかのようにソファから立ち上がり
「おっオレさ、相葉くんに見せたいもんがあるんだ」
完全に慌ててる感丸出しで部屋の隅に飾ってあるスノードームの方を指した
「この前、好きだって言ってたじゃん。結構あるだろ」
そう言いながらスノードームの前に立ち、相葉くんがくれたものを手に取る
「ホントに結構あるんですね」
相葉くんはゆっくり立ち上がると、オレの横に立つ
「綺麗ですね」
相葉くんはにっこり笑って、数個の中の一つを手に取り、フルフルとすれば中の雪が舞う
「綺麗だよな。前も言ったけど、それ見てると落ち着くって言うかさ。その時の行った時のことを思い出すんだよ。楽しかったなぁって」
「そうですね」
「うん。写真とか動画とかもさいいんだけど、物で思い出すってのもなんかいいだ…ろ…」
ふっと相葉くんの方を見れば、真面目な顔をしてオレを見つめてる
「な…に…」
「それ見れてるときは、俺のことを思い出してくれてます?」
「え?」
「それ、俺とデートしたときのでしょ」
相葉くんは持っていたスノードームの戻すと、オレの手に重ねる
「俺、櫻井さんのこと、本気で好きなんです」
そう言うとオレの唇に自分の唇を重ねた