日曜日の午後 23 | 青いたんぽぽ

青いたんぽぽ

ぽそぽそと書いてます…
腐なので、ご注意ください(笑)

常に雑食←






「明日、ヒマ?」


退社時間なんて、とっくに過ぎたオフィスに残っているやつはオレと相葉くんくらい

それが結構当たり前のような感じで



「え?」

「なんで驚くんだよ」

「だって、櫻井さんから誘ってもらえるなんて思っても見なかったから」

「…確かにな」


2人で出掛ける時は、大抵誘うのは相葉くんから

オレから声を掛けるなんてなかったし

相葉くんもそうだけど、オレもあまり人を誘うようなことはしない(お互い勝手に誘われるし)


「いや、もし先約があるのならいいんだけど」

「櫻井さんからの誘いを断ることなんてしませんよ」

「でもさ、相葉くん、彼女とかさ。オレとなんかさ…」


ずっと思っていたんだ

もしかしたらいるんじゃないかって

一緒にいることが多くなって、相葉くんの魅力というか

さりげない優しさとか、仕草とか

女の子が絶対に放っておくわけない

もしオレが女の子なら、間違いなく惚れると思う

相葉くんはオレの言葉を聞いてふっと笑うと、座っている椅子ごとオレの方に身体を向けた


「なかなか伝わらないもんなんですね」

「え?」

「俺が言ったこと覚えてません?」


相葉くんはそう言うと、オレの両手をぎゅっと握る


「なっ何?」

「俺が櫻井さんのこと、どう思ってるのか」


かなり真顔に近い顔して、オレを真っ直ぐ見つめる

イケメンに見つめられて、女の子ではないのにものすごく照れる

そんなことを思ってることや紅くなり始めてる顔を見られたくなくて俯きながら


オレ、何言われたっけ?

いつも『可愛い』とかそんなことを言われてたな

いや、今は違うような気がする

え?まさか、仕事が出来るとか?

それなら、相葉くんもそうだし

いっぱい食べること?

この前、食べに行ったとこがすごく美味しかったから、口いっぱいに頬張ってしまって笑われたっけ

もしかして、そのこと?


「櫻井さん」

「え?」

「声に出てますよ」


くすくす笑いながら掴んでた手を離すと、その手をオレの頬に当てる


「今、言ってたことは全部思ってますけど、もう一つわかってないことがあります」

「え?」


相葉くんはすっとオレの耳元に口を当て



「それはまた会ったときに教えますよ」