あもーれ 42 | 青いたんぽぽ

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腐なので、ご注意ください(笑)

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『特別な日』
 
 
 
相葉くんもそう思ってくれていて、すごく嬉しかった
 
オレを抱きしめる力が強ければ強いほどそう思えて、男なのに抱きしめられていることがものすごく嬉しい
 
 
「しょーちゃん」
 
 
耳元で囁く相葉くんの顔が見たくて顔を上げれば、声と同じように優しい顔
 
 
「好きだよ」
 
 
優しいキスをくれる
 
 
 
「中、入ろっか」
 
「うん」
 
 
手を引かれて部屋の中に入った
 
 
 
「うわー、すげーな」
 
 
テーブルの上には、2人では食べきれないほどの料理が並んでて
 
 
「かぁちゃんがめっちゃ張り切ってさ」
 
 
なんて相葉くんが呆れたような顔して言う
 
 
「翔くんがくるんでしょ!ってさ。食べきれないだろって言ってんだけど」
 
「嬉しいよ」
 
 
認めてもらってるって分かっていても、こういうことをしてもらえて素直に嬉しい
 
 
「食べようよ」
 
「うん」
 
 
並んで食べる必要なんてないんだけど、やっぱり近くに居たくって
 
 
「いい?」
 
 
そう聞けば
 
 
「俺もそうしたい」
 
 
相葉くんはにこって笑って隣に座る
 
 
「食べよ」
 
 
 
それから、2人でいっぱい食べて、いっぱい話して
 
TVを見ながら、キスして
 
相葉くんが優しく髪を撫でながら
 
 
「部屋に行こうか」
 
 
耳元で囁いた
 
 
 
 
やっぱり、緊張する…
 
 
それは、さっきまでの緊張とは比較になんてならないほど
 
 
ドアの前に立ち、部屋に置かれてるベットを見れば
 
 
これからオレは相葉くんに抱かれるんだ
 
 
頭の中で思い描いていたことが現実になる
 
嫌なわけでもない
 
ただ、不安がオレを包む
 
 
「しょーちゃん?」
 
 
隣に立つ相葉くんが不安そうにオレの顔を覗き込む
 
 
「嫌なら止めよっか?」
 
 
オレは頭を横に振り
 
 
「嫌じゃない」
 
「無理しなくていいよ」
 
「そうじゃない」
 
「でも」
 
 
相葉くんはオレの前に立つと優しく抱きしめてくれた
 
 
「しょーちゃんがその気になるまで、俺はいつまでも待つから」
 
 
相葉くんはいつも優しい
 
いつも、オレのことを最優先に考えてくれる
 
でも…
 
 
「待たなくていい」
 
「しょーちゃん?」
 
 
オレは相葉くんの腕の中から、相葉くんを見る
 
 
「待ってほしくはないよ。オレもそのつもりで来たんだから」
 
「でも」
 
「…怖いんだ」
 
「え?」
 
「ホントにオレでいいの?分かってるけど、オレは男。つまり、胸の膨らみも無いし、相葉くんと同じモノがついてる。服を脱いだら…その…幻滅しちゃうかもしれないよ。それでもいいの?」
 
 
ずっと、ずっと思ってたんだ
 
抱きしめられたり、少しは触れられたりもした
 
いざ、そうなる今
 
すべてを曝け出す
 
相葉くんが今まで付き合ってきたのは女の子
 
間違いなく女の子しか、抱いたことないはず
 
男のオレの裸なんて見たら、そんな風になれないんじゃないか
 
見た瞬間に、オレとこうしようなんて思ったことを後悔するんじゃないか
 
それが怖くて仕方なかった
 
 
自分の思いを言って、相葉くんの顔を見れなくて俯いて、ぎゅっと目を瞑る
 
 
 
「そんなこと思ってたの?」
 
 
頭の上から、相葉くんの優しい声がした