キミはママ 3 | 青いたんぽぽ

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ぽそぽそと書いてます…
腐なので、ご注意ください(笑)

常に雑食←

 

 

本当に、なるみんが可愛くて仕方ない

 

一番好きなシーンは……………

 

加賀谷専務に怒鳴られてるとこ

 

悶えたわ←

 

 

 

 

 

 

゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚

 

 

 

 

キミから…いや、キミのお母さんから連絡が来たのは、一週間を過ぎた頃

いくらキミに連絡をしても、帰ってこなくて

空の我慢も限界だった

 

 

『連絡が遅くなってごめんなさい。空くんは、元気かしら?』

「はいと言いたいとこですが、しょ…翔くんに会えなくて」

『そうよね…本当にごめんなさい。相葉くんにもご迷惑かけて』

「そんなこと!空は俺の子でもあるんですから。それより、翔くんは」

 

間違いなく、キミが一番空のことを気にかけてるはず

自分から、空の母親になるって決めて育てようとしてるんだから

 

キミのお母さんは、軽く息を吐いて

 

『うちの人の頑固さには、私も本当に困ってるの。翔も頑固だし。似た者親子ってこういうこと言うのね』

「そんなこと」

『相葉くんは知ってるわよね、翔の頑固さは』

「ええ、まぁ…」

『ふふふ』

「え?」

『ホントに、お互いパートナーには苦労させられるわね』

「そんなことないです。俺は翔くんにそんなこと思ったことはないです」

『まぁ、惚気られてるのかしら?』

「え?!あっ!ちっ違います!あっでも、そうかも…」

『ふふふ。翔もいい人を見つけたわね』

「え?」

『相葉くん、急で悪いんだけど、明日暇かしら?』

「あ…した?」

『ええ。明日、ようやくあの人と翔が帰ってくるから』

「帰ってくるって、どういうことですか?」

『それは、明日、翔から聞いて。空くんも一緒に』

「いいんですか?」

『ママに会いたいでしょ』

「はい!」

『じゃ、明日』

 

 

 

 

 

 

「ここ、どこ?」

 

俺の手をぎゅっと握りしめ、不思議そうな顔で見上げる空

きちんとここに来るのは、初めてかもしれない

前に来たときは、酔った勢いで押しかけたとき

まだキミに告白する前で

 

本当なら、付き合ったこと、一緒に暮らしてること、空の親になったこと

 

どの時も、きちんと挨拶に来ればよかったのだけど

 

 

まだ、いいよ

 

 

曖昧に笑いながら言うキミのことを思うと、その言葉に従うしかなくて

 

俺は、自分の家族には会わせた

 

付き合ってることも、一緒に暮らしてることも、空の親になったことも

 

うちの家族は、すんなりと受け入れてくれて喜んでもくれた

でもキミと生涯を過ごすことは、子供のことは諦めてもらうしかないと思っていた

 

欲しくないわけではない

 

キミも同じ気持ちだった

 

けど、空がうちらのところに来てくれ

 

 

孫が出来た

 

 

そう、両親は喜んでくれた

 

血が繋がらなくても、俺とキミの子供

 

これからも、空を大事に育てる

 

その気持ちには変わりないのだけれど…

 

 

キミの親、父親は反対している

大企業の社長の息子となれば、そうなることも簡単に想像はつく

 

 

「ぱぱ?」

 

心配そうに見つめる空

自然に握る手に力が入っていた

 

「ごめん、痛かった?」

「ううん。ねぇ、ままはここ?」

 

俺は、空の目の高さまで下がり

 

「空、ここはママのおうちなんだ」

「おうち?ままはかけといるおうちじゃないの?」

「そうだよ。パパとママと空といるおうちもそうなんだけど。ここもママのおうちなんだ」

「じゃ、かけのおうち?」

「そうだよ。洋子ママ、覚えてる?」

「うん!ろーるけーきくれたの!」

「ふふ。そうだね、空もロールケーキ好きだもんね」

「うん!ままのろーるけーき、だいすき!!」

「じゃ、また一緒に作ろうね」

「うん!」

「ここにね、洋子ママもいるんだ」

「よーこままも?」

「空に会いたいんだって」

「かけも!」

「よし、空。ママと洋子ママに会いに行こうか」

「うん!」

 

緊張していた俺は、空と話して少しほぐれた

空の笑顔を見て俺も笑い、空の手をしっかり握って家のチャイムを押した

 

 

 

つづく