暇つぶしとか言って怒られたり
松兄に絡まれたり(違)
可愛すぎるよ……しょーさん…
今回は、ちょっと重たい話が続きますので
苦手な方はスルーしてくださいな
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
この子が空です
うちの母さんくらいの女性は、涙ぐみながら笑って空を抱きしめた
2人で休みを合わせ、空を預かった時に渡された母子手帳に書かれていた住所のアパートに行くと、そこには誰も居なかった
でも、会って話がしたい
だから、そこの大家の女性に聞きに行くと俺らは言葉を失った
そこの住まれて方は、もう半年前に亡くなりましたよ
悲しそうな顔でそう言われて、どう答えていい分からなかった
キミは空を抱きしめて俯いてる
「この子は、春子ちゃんの?」
大家さんは微笑んで空の頭を撫でた
一瞬、誰のことだろうと思ったけど、母子手帳の母親の欄にそう名前が書いてあったことを思い出した
「はい、預からせて頂いてます」
「そう。大きくなったわね」
「知ってるんですか?空の事」
「知ってるわよ。教えてくれたから」
「そうなんですか」
「一人で育てるんだって、笑顔で言ってたのにね。この子を産んでから病気に気がついたらしくてね。だから、預けてきたんだって言ってたのよ。親御さんと仲直りしたんだっておもってたんだけどね」
「え?」
「春子ちゃんね、親御さんと喧嘩して家を飛び出したらしいの。この子の父親と上手くいかなくてね。可哀想な子だったわ。でも、空くんが産まれてこれからって時だったのに、病気になっちゃって。治るまで、知り合いに預けてきたっていってたのよ。あなた達だったのね」
大家さんは、俺らが誰なのかは知ってる
けど、そんなそぶりも見せないで空の母親のことを教えてくれた
そんな気遣いに感謝をする
「ありがとうございます」
「いいのよ。あなた達もびっくりしたでしょう」
「ええ、まあ」
「でも、空くんもいい人に預けられたわね」
「そんな…」
「で、これから会いに行くのよね」
大家さんはにっこりと笑って俺らを見た
「待ってて。今、住所を教えてあげるから」
そう言うと、大家さんは自分の部屋に戻って行った
つづく