校長先生が可愛すぎる件
言うよ
やべぇー!!!
゚*.。.*゚*.。.*゚*.。.*゚*.。.*゚
今日の空は、本当にいい子で
いつもなら、ギャン泣きしながらマネージャーに抱っこされたりするんだけど
「あー、あー」
とスタッフにも笑顔を振りまく
「櫻井さん。こんな感じで待っていてくれるなら、託児所に預けなくてもいいんじゃないですか?」
なんて言われてた
もちろん、そんなわけにいかないんだけど
「空、慣れたのかな?」
「そうだね」
って、かなり油断してた
収録も終わり、終始笑顔だった空
そんな空と帰ってきたのだが
「ねぇ、相葉くん」
「何、しょーちゃん」
「なんかさ、空が熱い」
「え?」
ご機嫌だった空をメンバーからもらったベビーベットに寝かしたキミが心配そうに空の額や身体に触れて言う
「テンション上がったからじゃないの?」
「相葉くんでもあるまいし…なんか、ちょっと変だなって思ってたんだ。帰り際にさ、みんなに笑顔振りまいてたなのに、車に乗るころから元気ないなって」
「そう?」
俺もキミの心配そうな顔を見て、空に近づいて額に触れる
「少し熱いかな」
「絶対熱いって!だって、こんなに空が熱くなったことないもん!」
キミは真剣な顔になり、空を抱っこする
「えっどうしよ!ねぇ、空、苦しいの?辛い?」
ぎゅっと抱きしめて、空に話し掛けてるけど、言葉なんて返ってくるはずもない
ぐったりとし始めた空をキミは
「ねぇ、どうしよう!ねぇ、空大丈夫?無理させたのかな?こんな小さいのにいろいろ連れまわしちゃったからかな?ごめんね。空、ごめんね」
目にいっぱい涙をためて、空に謝ってる
「しょーちゃん、落ち着こうよ」
「落ち着けるわけないだろ!空が、こんなに辛そうなのに!」
「分かってるから。ねぇ、病院に連れてこ。すぐに車出すから」
「でも、どこがやってんの?こんな夜遅くに診てくれるとこある?空、オレらの本当の子じゃないんだよ?いろいろ何か聞かれてる間に、空の具合が悪くなるかもしんないじゃん!」
キミの言うことはもっともで
確かに、いろいろ詮索されている間に、空の具合が悪くなる可能性がある
しかも、俺らは顔が知られてる
変に誤解される可能性だって十分だ
「でも、連れて行かないと。少しだけ待ってて。俺、絶対探すから。その間、空の熱を下げるようにしてて」
俺はキミと空をぎゅっと抱きしめてから、バックの中からスマホを取り出した
「俺を信じて。大丈夫、すぐに探すから」
「分かった。相葉くん、頑張ってね」
「うん!」
キミはすぐに空をベビーベットに寝かせると、薬箱から冷えピタを取り出した空の額に貼り、冷蔵庫から氷を出し始めた
どう考えても、プライベートで小児科なんて知らないし
自分が掛かりつけの病院は、もうすでに閉まっている
さぁ、どうするか
キミは空の体温を下げようと必死
空だって頑張ってるんだ
何か手掛かり…
「あっ!しょーちゃん」
「何?」
「ニノから貰ったファイルは?」
「バックの中だけど」
「出してもいい?」
「いいけど?」
たぶん、普段のキミならすぐに思いつきそうだけど、今はいっぱいいっぱいだから
俺はごめんと謝りながら、キミのバックからファイルを取り出し、1枚1枚見る
さすが、キミ
大事なことには、ラインが引かれてる
ここから、1番近いのは…
車で15分くらいで、なんとなくだけど1番良さそうな施設
『青葉園』
そこに連絡を取ってみることにした
つづく