しょーさんの可愛さはムテキ
にゃー←
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「どこ行ったのか、探したじゃん」
智くんとニノに見守られながら、ぎゅって抱きしめられてるのがものすごく恥ずかしい。
「離れろ」
「ヤダ…って、どうしたの、これ?」
こいつはオレの頭を見て言う。
あっ、忘れてた
「さっき、智くんが結んだ」
何もかも恥ずかしくなって、頭のゴムを取ろうとしたら。
「可愛い!」
「はぁ!?」
「しょーちゃん、デコ出しも可愛いね」
そう言うと、ちゅっと額にキスをする。
やっぱ、こいつ、バカだ!!
「なっ…なにすんだよ!」
「しょーちゃんが可愛いからに決まってるでしょ」
「だから、可愛くなんてねぇーって言ってんだろ!」
「いい加減、気がついたらどうなの?まぁ、そんなとこも可愛いけど」
「ふざけんな!」
「あのさ」
あんまりにもこいつの行動に気を取られすぎて、2人の存在を忘れてた。
ヤバイと思ってこいつの腕の中から抜け出そうとするが、こいつの馬鹿力に敵わない。
仕方なくそのままで2人の方に顔を向ければ、呆れたような顔をしているニノと2本目の鉛筆を折っている智くんがこっちを見ていた。
「離せ!」
「何?二宮くん」
「人の話を…」
「相葉さん、一旦離してあげたら?」
「ヤダって言ったら?しょーちゃんは、あげないよ?」
「お前!」
「大丈夫だよ、取らないし。っていうか、翔ちゃんはまだ、あなたのものじゃないでしょ」
「そうだそうだ」
…智くん、子供か…
「俺のしょーちゃんなの」
「いつそんなことが決まったんだよ…」
「だって、きの…ぐっ!」
確実にこいつは昨日のことを話そうとしたから、自分で話した事を忘れて慌ててこいつの口に手を当てた。
「言うな!」
「……さっき翔ちゃん、自分で言ったでしょ」
呆れたような声でニノが言う。
「あっ!でっでも、こいつ、事細かにはなしそうなんだもん!」
「それ、言ってるようなもんじゃん」
「(´;ω;`)ウッ…」
こいつは、オレの手を簡単に取ると。
「俺のしょーちゃんをいじめるな!」
「バカップルかよ」
「違う!」
「しょーちゃん、俺らバカップルだって」
……頭が痛くなってきた
「とりあえず、相葉くん、離してもらえるとありがたいんですが」
「相葉くん?俺、名前がいい」
「名前呼んだら離してくれるのか?」
「うーん…」
「悩むな!離せ、バカ雅紀!」
「しょーちゃん、バカはいらないよー」
「これでも、譲歩してやってんだからな!」
オレは全身全霊の力でこいつの腕から抜け出す。
そして、こいつにピシッと人差し指で指して。
「いいか、よく聞け!学校や人前でオレをむやみやたらに抱きしめるな!するんなら、家でしろ!」
ん?最後の言葉、オレ、なんて言った!?
「え?家ならいいの!」
「そっそうじゃねぇ!」
「でも、そういうことでしょ?なら、もう、帰ろ!」
「馬鹿か!まだ、来たばっかだ!」
「あっそっか。じゃ、今日は、早く帰ろーね、しょーちゃん♪」
満面の笑みでオレを見てくるこいつ
可笑しさを耐え切れなくなってるニノ
無言で三本目の鉛筆を折る智くん
そして、頭を抱えてしゃがみ込むオレ
そんな4人の頭上から、始業を知らせるチャイムが鳴った。
つづく