はぁー、しょーさんかわいい←
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いつもの収録が機材の関係で押しまくり。
その後に控えていた、取材やらなんやらもこなして。
外が白くなる頃、やっと帰れるようになった。
楽屋からメンバーが一人減り、二人減り…
最後に残ったのは、キミと俺。
二人とも、あと数時間後には別々の仕事が入ってて。
一度、自分の部屋に戻るかどうか悩んでいたら。
「相葉くん」
キミはカバンの中身を整理しながら、俺に声を掛ける。
「何、しょーちゃん」
「これから、どーする?」
「え?」
「戻る?」
キミも同じことを考えていたのか、そう聞いてきた。
俺はキミの隣にどかりと座ると。
「しょーちゃんは?」
「戻ったら、起きる自信がない」
「俺も」
「でもさ、ここに居るわけいかねぇーじゃん」
「そうなんだよねー」
「ホテル取るにも、もったいないし」
「そうだねー」
「ネットカフェでも行こうかな」
「俺もそうしようかなー」
「って、相葉くん、考えてんの?」
しょーちゃんは、俺の気のない返事に笑いながらこっちを見た。
疲れた顔してんだけど、やっぱり、しょーちゃんは可愛い顔してる。
「何?」
「何が?」
「オレの顔、なんかついてる?」
「うーん。疲れた顔してるけど、可愛いなって」
「はいはい。相葉くんも疲れてるよね」
「疲れてるよー」
「だよねー」
しょーちゃんは、俺と同じ口調で返しながら、やっぱり笑ってて。
ちょー癒される。
俺はよし!って言って立ち上がると、しょーちゃんに。
「すたんだぁーぷ!」
「はい?」
「だから、立って」
「そういうこと」
俺は、しょーちゃんの手を引いて立ち上がらせる。
そして。
「何?」
お得意の眉間にシワを寄せ顔になる。
「いいでしょ、たまには」
繋いだ手をしょーちゃんの顔の高さまで上げる。
「恋人つなぎ♪」
「バカなの?」
眉間のシワが深くなる。
「何やってん…」
「俺ら、付き合ってんだよね?」
「それとこれとは違うくない?誰かに見られたら…」
「この前、ニノとおーのさんはこれで帰っていったよ?」
「あの2人はいいんだよっ」
「じゃ、俺らはなんでダメなの?」
「おかしいだろ!あの2人は、そもそもそういう雰囲気…」
「じゃ、うちらもそうなろうよ」
「だから!」
ホントは、知ってるよ。
しょーちゃんが恥ずかしいだけなんだって。
だって、繋いだ手を離さないでしょ。
俺はぐいっと繋いでる手を引き寄せ、空いてる手をしょーちゃんの後ろ頭に当てキスをする。
キミは慌てて俺の肩に手を当て離れようとするけど、さらに深くすれば当ててた手が縋るように掴む。
力が抜けていくのが分かるから、頭から手を離して、キミの腰に回す。
でも、繋いだ手は離さないよ。
キミから唇を離し、耳元で。
「やっぱさ、俺の部屋行こ」
「え?」
「これ以上しないから。しょーちゃんとイチャイチャしたい」
しょーちゃんは、上目使いで俺を軽く睨みながら。
「絶対するなよ」
「しない…と思う」
「信用ならない」
「大丈夫だから!もぉー、早く行こ!時間がもったいない!」
キミが何かを言う前に、繋いだ手を引っ張りながら、楽屋を出た。
やっぱり、我慢が出来なくて、いろいろイタしてしまって、キミにめっちゃ怒られたのはここだけの秘密ね。
おわり