なんだかんだと言って出すw
何度も言いたいから、言わせてね
相葉くん、おめでとー!!
相葉くんにとって、良い一年でありますよーに♪
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
しょーちゃんと別れてから、部屋にあるアルバムを全部ひっくり返す。
一つ一つ、見落とさないように見てるんだけど、しょーちゃんの名前も顔も一つも乗ってなくて。
小さい頃のアルバムも見ようと思ったんだけど、学校に行く前にここに引っ越してきたから、その当時のものはどこにない。
「かぁーちゃん!俺の小さい頃のアルバムは?」
「無いわよ」
「は?」
「おばあちゃん家においてきたわよ、重たいから」
重たいからとかじゃねぇし!
「ばあちゃん家には、あるの?」
「捨ててなければね」
捨てねぇだろ…
なんとなく、気になるから今度の休みにでも行こうと思った。
そして、俺の誕生日当日。
両親は、一応気を使って夜の仕事を休みにしてくれ、仲間が予約してくれた店に向かう。
自分が主役だから、何もしなくていいんだけど、しょーちゃんが来てくれると思ったらなんだか、ドキドキして。いつもなら、あいつらだし、何でもいいやとか思ってあるのを着ていくんだけど、ちょっとだけカッコつけたくて。
クローゼットの中を引っ掻き回して、よくね?って思うやつを着て。
まるで好きな人に会いに行くみたいで、ちょっとだけ笑える。
まだ、1回しか会ったことないのに。
なんだか、前からの知ってるみたいで。
なんだろう、この感覚は?
分からないけど、早く会いたくて時間前に着いた。
「主役が早く来てどーすんだよっ」
なんて言われても気にしない。
そわそわしながら、店の入り口をじっと見つめる。
「誰、待ち?」
今日の主催者の松潤が、俺の肩を叩きながら聞いてきた。
「ちょっとね」
「彼女出来たの?」
「分かりやすい嫌味止めろよ」
「だってさ、今日の相葉くん、気合入ってんじゃん」
「そう?」
松潤は、笑いながら俺を見る。
「気合入ってんの、わかる?」
「わかる」
「そっかぁ」
自分の服装を見直す。
そんなじゃないんだけどなぁ。
と、思いたい。
けど、カッコイイとも思われたいし。
相手は男なのに。。
そんなことを思いながら、待つが全然来なくって。
みんな集まり始めたから、しょーちゃんだけを待ってるわけにいかなくて。
松潤の始まりの声に、俺の誕生日が始まった。
次々とお祝いの言葉とプレゼントをもらって。
俺の好きな料理やアルコールがテーブルの上に並んで。
すごい楽しいのに、入り口に気持ちだけは向いてて。
「翔さん、もうすぐで来るから」
ニノににやにやされながら言われる。
「なんで、一緒に来ないんだよ」
「なんかさ、翔さん、先に行ってくれって言うからさ」
「また、捕まったの?」
「そうじゃない。一緒に終わったし」
「じゃあ…」
ニノが悪いわけないんだけど、やっぱり来て欲しかったから、責めるみたいに言ってしまって後悔。
そんなことを思ってると、店の入り口から待ち人来る。
青いダッフルコートを着た、めっちゃ天使のしょーちゃんが急いだように入って来て。
「すみません!遅れました!」
律儀に頭を下げて謝るから、みんな驚いてる。
そんなことするやつなんて、ここにはいないからw
「大丈夫よ、翔さんw」
ニノが笑いを堪えながら、しょーちゃんの頭を撫でる。
あっ、羨ましい
俺もしたいと思うけど、まだそこまで仲良くないし。
早く仲良くなろ!って思って。
しょーちゃんの側に駆け寄る。
しょーちゃんは、俺を見つけると。
「ごめんね、遅くなって」
急いで来てくれたのか、ちょっと髪が乱れてて。
ニノはそれをさり気なく直したんだろうけど、まだ直ってなくて。それがめちゃめちゃ可愛くて。
「そんなことないよ。来てくれてありがとう!」
めいっぱいの笑顔で言えば、しょーちゃんもにこってして。
「お誕生日おめでとう。何がいいか分からなくて、遅くなっちゃった」
そう言って差し出したのは、緑と赤の包みのプレゼント。
まさか、これのために?
「気にいるか、わかんないけど、受け取ってもらえるとうれしいな」
誰が受け取らないもんか!
俺は受け取ると、開けていい?って聞いて、しょーちゃんは頷いてくれたから、包装紙を慎重に開けて中身を見る。
入ってたのは、緑のマフラー。
「ま…雅紀、カッコいいしおしゃれだから、何がいいかわからなくて。でも、似合うかなって」
しょーちゃんは、ちょっと照れたようにマフラーを手に取ると俺にふわっと掛けてくれて。
「似合う!って、自画自賛…」
俺はしょーちゃんが言い終わる前に抱きしめた。
「すげー嬉しい!こんなに嬉しいプレゼントもらったの初めて!」
「え?マフラー、もらった事ないの?」
「違うよ」
「じゃ、気にいってくれたんだ」
「もちろん!」
俺のテンションがすげー上って。
腕の中でニコって笑うしょーちゃんがたまらなく可愛くて。
「ありがとう」
そう言って、思わずしょーちゃんの額にキスしちゃったんだ。
つづく