実はわが空手道部は東海大会団体戦のベスト4常連で、過去に優勝経験もある東海地区の強豪校でした。日本武道館で開催される、東日本大学空手道選手権大会、全日本大学空手道選手権大会にも毎年出場していました。
前足での足払いで崩し突きを極める先輩、パワー溢れる中段回し蹴りが唸る先輩、恐ろしく延びるワンツーで追い込む先輩等々。試合で勝ち上がっていく様は本当にかっこ良く憧れました。
基本的にわが大学伝統の決め技は、飛び込んでの中段逆突きでした。一般的に伝統空手の試合ルールは俗に寸止めと言われますが、上段=顔面はともかく、中段=腹はしっかり突き込まないとポイントになりません。
普段の稽古で徹底的に鍛え上げた下半身の強さがあって、はじめて腰を落とした中段逆突きが決め技となるわけです。先輩たちの大会での活躍を見て、普段の稽古の地道な足腰の鍛練からくる、基礎体力の重要性が本当に良くわかりました。
ちなみにマニラ夏合宿後の秋季東海大会団体戦では準優勝だったのですが、部長と四年生の約束(マニラで夏合宿するなら東海大会で優勝が必至)で部員全員が連帯責任で五厘刈りとなりました。何で一年生の俺たちも五厘と思いましたが仕方ありませんでした。
(つづく)