今日は法事だと言うのに
望まぬ来客ばかりである


契約させようと体をねじ込む新聞屋


なかなか出てこないんだから、と言われた







恩着せがましい刺客









法定相続人って

身内だけだと思うでしょう?




まさかの赤の他人

近所の人が名乗り出てきた

元県の職員らしい




片付けを手伝ってやったお礼に

免許を返納した暁には

車(軽トラ)をくれる約束をしてたんだ、と言う

口約束だから書面は無い




生前はあんなに片付けを手伝ってやったのに

と恩着せがましい




四十九日が終わってないのに来て悪いと思ったが

どうしても車が欲しいから来たという

成仏してない内から心苦しいと言う割には

香典はおろか線香一本あげようともしない

座敷に上がって欲しくないので

別にそこはいいけれど





相続はどこまで進んだ?

などとズケズケ聞いてくる

私の名義に変えたのかを聞き出したいのだろう

自動車税の請求も近い

4月頭に自分のものにしておきたい気持ちもわかる



年金事務所は年度末で大忙しみたいで

全然電話も繋がらないし

GWまで予約が取れなくて~

などど、話を反らしておいた





そもそも、

父の遺品整理に使う予定で

主人に運転して貰うつもりだったのだ

私がマニュアルの限定解除をすべきなのか?


昨日違反したばかりで

教習所に行く勇気が出ないが…



実子よりも

近所の爺に相続権があるとか

許されていいのか?








そもそも

母がなかなか出てこないのではなく

居留守を使っているだけである











父の遺品整理をして下さった暁に

ディーラーに査定して貰い

金額を提示致します



と言うべきなのか





片付けで使い終わったら

下取りに出して

乗用車に乗り換えようと思っていた

父の車はそのうちわが子らが使う事になるだろう






まさか

これが噂の引き寄せ…?


私が義父の片付けをしたから?

片付けがてら、売れるものは売ったりしたから?


 



だからこんな図々しい奴を

呼び込んでしまったのか?






通夜の香典袋の後ろ書きで

住所は判明した













ねえ

田熊さん

アンタまさか

お父さんが死ぬの

待ってたの?