今日明日は地域のお祭りとなっていた。
(引越二年目だというのに)我が家は子供会の班長。
有無を言わさず手伝いである。

子供達とパパたちがお神輿、幼児がいるママもそこに付き添う。
私も曇天を通過してきた紫外線を浴びながら練り歩いても良かったのだが、念のため公民館に戻り何か手伝いは無いかと尋ねたら、明日振る舞う弁当の仕込みを手伝ってくれないかという。

夏の弁当である。
細心の注意が必要だろうとは思ったが、下拵えを手伝うと聞いて引き受けることにした。

台所は、お姑さん…元気なばあば達…が取り仕切っていた。

幸いにして私は姑で苦労したことが無い幸せ者だ。
ただし実母は毒親気味だが。
案の定、他所のお宅のママさん(私を含む)には優しい。

ここのやり方があるから、それに従って野菜を切って貰えればいいから、教えますねというスタンスであった。

勝手な事をやって怒られたり陰口を叩かれる女性を、幼い頃から散々見たり話を聞かされていたので、逆らう気は全く無い(笑)

加熱調理はベテランのばあば達がやるので、お嫁さんたちはひたすら野菜カットである。
私はきんぴら用ゴボウとニンジンの係になった。

教えてくれるベテランお母さんの手際の良さを目の当たりにし、私がいかにやっていないかを思い知らされた。
包丁も良く研がれており、私の腕の問題なのは明らかだった。
ゴボウの細いカットは地味に握力が奪われていく。
乱切りにしたいところだがそうはいかない。

その後はコールスロー用のキャベツと玉葱カット、もろきゅう用の胡瓜カットをした。

明日のメニューは赤飯とうどん、天ぷら、サラダ(コールスロー)、漬物、茄子のしぎ焼き、きんぴら、唐揚げ…多分このくらいのはずである。誰かが大根もカットしていたが何に使うのか分からなかった。

昔々、田舎の葬式だったか初盆に出た時は、台所の外に井戸があって、その回りにガスコンロを用意して、婦人会のお嫁さんや婆さん達がそこで煮炊きしたうどんや素麺が出てきたのであった。
今は斎場で葬式や法事をするようになった為、なかなかこんな場面には出くわさない。
危ないから来るなと納戸に押し込められた当時を思い出して感慨深くなった。(虐待とかではなく、当時は普通のことだったと思われる…法事に子供が居ても邪魔だから)

妙に家事のエンジンがかかったまま帰宅した私は、無駄に台所を掃除したのであった…

日頃億劫がって、ゴボウの千切りではなく短冊切りレベルでやめてしまう自分を反省した。
言い訳になるが、台所が狭いとやりにくいのでつい逃げてしまう。
やり方を変えないと改善が難しいんだよなあ…
本当に賃貸の台所は、シンクも作業スペースも何もかも全て狭いのである。転勤族人生が続く限り、広い台所とは縁がない。