ふわりふわりと春は来て
愛のように新しき
桟橋を渡るがごとく
春の心もちは危うい

日差しに揺れて青い心臓は
もう今年の終わりを予見して
心細く落ち着かなくなる

早春のうつらの夢は忘却し
春の浅さに揺さぶられ
余白の旅を続けていく

ふわりふわりとさくら散り
微かな香りが空中に漂流し
こころも体の中も
ピンク色になった

やさしい匂いが薄い記憶の
硝子に映るように
あなたの惜別の歪んだ
ほほえみを思い出した

淋しい笑みがいつまでも
とわに儚い春の想い出




《 短歌 》

光の午后
秘かな記憶 泪のしみ
夕陽かがやきオレンジに染まる

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関東は天候不順で雨☔が続いてます。さくらの開花が待ちどうしいです。まだ早いですが、さくらの詩を書きました。
ご覧下さってありがとうございました。

❥写真お借りしました❥