2011年11月


1週間後、ついにがんセンターに行く日がやってきた。


がんセンターは実家から車で20分程だったので、実家に寄ってから母と一緒に行く事になった。



毎日何千人と人が出入りする二俣川の運転試験場の真隣なので、駐車場にも警備員が立っており、診察券か紹介状を見せないと車を停める事が出来ないあせる


紹介状を見せて車を停める車


初診なので8時半までに来るように言われていたので、受付けが開くのと同時に手続きをする。



婦人科の前で待つように言われて移動する。



婦人科は泌尿器の隣にあり、ベンチにはほとんど80代くらいのおじいさんが座っている


恐らく20代は自分だけ…

どうして自分はここにいるんだろう…

そんな事を何度も思っていた。



そして、1番不安だったのがまたあの痛い細胞診をするのかという恐怖



呼ばれるまで一時間半ほど待ったが、母に

「また激痛かな⁉️倒れたらどうしよう⁉️

と何度も繰り返していた。


母は「ここの病院の先生は慣れてるから上手なはずだよ。すぐ終わるわよ。」

と落ち着かせるように言ってくれた。



そしてついに名前が呼ばれた‼️


優しそうな顔をした50代くらいのおじさんの医者が座っていた。
紹介状を見て、今までの経緯などを聞かれる。

前回の病院の細胞診で貧血のような感じになり倒れた事も伝える。


「大丈夫‼️一瞬で終わるから痛くないよ


と言ってくれて少し安心する。



「では、内診台の方へどうぞ。」

看護師さんに誘導され内診台に上がる。



Dr.「今日あなたはどこから来たんですか?


とても優しく話しかけてくる。


あぁ、細胞診の痛みを紛らわそうとしてくれてるんだなもう採るのかな⁉️

ドキドキしてくる


「菊名から来ました



Dr.「電車ですか?車で来ましたか?



チクッ   ズキン

「車で来ました…


痛い  痛いこの痛みだ‼️


と思った途端


Dr.「はい‼️終わりだよ



終わったんだ

本当に短かかった


良かった


安心してパンツを履くが、生理痛のような痛みはある。



Dr.「結果が出るまで1週間かかるからまた1週間後に来られるかな?予約を入れますね。」


「お願いします前よりずっと痛くなかったです。ありがとうございます。」



とお礼を言い、母の待つ診察室の前の待合所に戻る。


「終わったよ


とベンチに座ろうとした途端
強烈な腹痛と共に目の前が真っ白になり倒れてしまう



気付くと看護師さんに車椅子に乗せられて再び診察室のベッドに戻される



Dr.「大丈夫かい⁉️きっと前に細胞診をして感じた痛みを身体が覚えていた恐怖で拒否反応を起こしているんだ。少し休んでね。」

と声を掛けてくれる。


「すみません


自分でもびっくりした。
細胞診は本当に一瞬で終わったのに何で今更…



その後も30分程、お腹の嫌な痛みと冷や汗が止まらずベッドの上でもがいていた



そんな中、私はカーテンに囲まれた診察室の片隅の簡易ベッドに寝かされていたが、診察を受けている人の会話が聞こえてきた。



男の人「どうしても子供が欲しいんです❗️」


女の人「どうにか子宮を残してもらえませんか?」



Dr.「ここまで進行してしまうと、もう摘出する以外方法が無いんですよ。」



顔は見えないが、声からすると30代くらいの夫婦では無いかと思った。


自分と旦那の姿を重ね合わせて涙が出てきた。


1週間後の結果では、こうなるのかもしれない。


他人事では無い…





40分程休んで、体調も回復したので帰れることになる


一緒に来てくれずっと待っていてくれた母がありがたかった。


「途中で夫婦の人が入っていかなかった?」


と母に聞くと


「うん、30歳くらいの夫婦が入って行ったよ。」



やっぱり…あの夫婦かな…

何のガンかは分からないけど、助かってほしいな


本当に他人事と思えなかった。




そしてまた結果を1週間後聞きに行く事となる。