ひとり親になって困っていることの一つに、子どもの教育のことがあります。

 

妻が亡くなって以降、これまで任せっきりにしていた子どもの教育のことも全て自分でやらねばならなくなったのですが、なかなか手が回らず、いつも後手後手になってしまっています。

 

ひとつには、物理的・精神的に余裕がないというのもありますが、それとは別に、自分自身、親に勉強の面倒をみてもらった経験があまりないため、その意識が欠落しているというのもあるのかもしれません。

 

私の両親は、子どもに対し勉強をしなさいとか、進路についてとやかくいう人たちではありませんでした。なので、高校も大学も、自分で選んだ学校に入るためにどれくらい勉強が必要なのかを自分で判断し、塾や教材なども自分で見つけて、親にはお金を出してもらうだけという感じでした(と書くとなんだか優等生みたいですが、実際はギリギリにならないと勉強を始められない計画性のない子どもでした)

 

なので、親が面倒を見なくても、子どもたちは私と同じように、勝手に自分で進路を考え、自分で勉強してくれるだろうとなんとなく考えていたんだと思います。

 

 

ところが、残念ながら現実はそのようにはならず…

 

 

予定では、この夏に帰国するはずだったので、今年高1となる娘は、帰国子女枠の編入試験を受けることは決まっていました。志望校もそれなりに当たりをつけていたので、あとは自分で調べて準備をするだろうと思っていたら、一向にその気配がなく…

 

大丈夫なんだろうかと思いつつも、私自身余裕がなく面倒を見ないまま時間が過ぎてしまい、結局、準備を始めたのは去年の11月でした。

 

赴任前にお世話になっていた海外留学・帰国子女向けの予備校に連絡をとり、オンラインで受験のサポートをしてもらうことに。

 

あまりにも遅いスタートでしたが、あとは予備校と本人に任せてればいいかと思ってたら、今度は志望校に迷い始めました(もっとも、これは私自身が進学先についてようやく真剣に調べ始め、横から口を挟んだというのもあるかもしれませんが…)

 

いろいろ悩んだ挙句、小論文と面接対策メインで準備していたところ、3科目(国数英)が必要な学校一本に絞ることに。他にも併願できる学校はあったのですが、どうしてもその学校に挑戦してみたいらしく、もしダメなら1年浪人なるけど来春の入学を目指したいとのこと。すでにこの時点で受験まで約3カ月。正直厳しいなと思いましたが、本人の希望かつ私もぜひ行って欲しいなと思ったので任せることにしました。

 

結果的には、その志望校の編入試験が今年は実施されなかったため、受験自体は第2、第3志望と合わせてこの冬に受けることになったのですが、今度は今頃になって予備校の授業がどうも合わないことが判明。8月から、これまでほとんど手を付けてなかった数学を中心に準備を始めたものの、週1回の授業(課題含む)では全然不十分のようでした(あと、先生が合わないというのもあったらしい)。

 

では代わりに何をやらせるか。本人にも自分で探すように言ったのですが、全然何も言ってこないので、私の方でもいろいろと調べました。帰国子女向けのオンライン家庭教師的なものを中心にいろいろと検索してみたものの、どこがいいのか正直判断がつきません。

 

結局、第1志望の学校は、一般受験と同じ問題が出るということなので、帰国子女向けのサービスではなく、某通信教育という結論に達しました。私自身、そのサービスを利用したことはないですが、高校時代、周りの友人たちはけっこうそのサービスだけで結果を出していたので、大きく外れることはないだろうと思い選びました。

 

 

こんな感じで、後手後手にまわって気がづけば受験まで残り約5か月。仮に通信教育に切り替えたことがうまくいったとしても対応が遅すぎました。第1志望に合格できればいいけど、ダメだったらもっと早く面倒をみてやれなかったことが悔やまれます。

 

今にして思うと、帰国子女の受験を甘く見ていたんだと思います。自分自身は地方で育ち、高校なんて学区内の公立高校の中で、自分のレベルに合ったところを受験するだけ、何も余計なことを考えずただ勉強だけしてればいい環境でした。ところが、娘の場合、学校の選択肢が多く、受験科目も学校によって違う、こちらでの授業も数学はカリキュラムも言語も違い、国語にいたっては一切勉強していない。さらに深刻なのは、学校も日本の受験のことなんて一切知らないし、同じような境遇の日本人が周りにいないこと。言うまでもなく、私の育った環境とは比較にならないほど複雑かつ大変です。

 

今の時代、いくらインターネットでいろいろ調べられるからとはいえ、正直、子どもに任せるにはハードルが高すぎました。娘は歳の割にしっかりしてるのでついついなんでも任せっきりにしてしまっていましたが、これからは放任するのではなくもっと見守ってやらねばならないなと思いました。

 

 

 

 

通信教育を受けるにはiPadが必要とのことなので買いました。結構な出費ですが、考えてみれば、通信教育のサービス料を含めても予備校より全然安いです。あとはこの選択が間違っていないことを祈ります...