はじめに:手元に残った1冊のノートと、過去の読書への問いかけ
ふと、「今まで読んできた本のこと」を考える瞬間がありました。
あんなに心を動かされたはずの小説や、夢中でページをめくった本たち。それなのに、時が経つとタイトルすらあやふやになり、記憶にも記録にも残っていない本があまりに多すぎることに気がついたのです。
「せっかく読んだ大切な本たちを、ちゃんと言葉にして手元に残したい。」
そう思い立った時、運命のように出会ったのが『星の王子さま』のイラストが描かれた1冊のロルバーン(Rollbahn)のノートでした。
読書記録をつけるなら、この記念すべき1ページ目に書く本はもう決まっています。私の人生のバイブルである、サン=テグジュペリの『星の王子さま』です。
1. 1冊目に選んだのは、人生のバイブル 『星の王子さま』
『星の王子さま』と私の出会いは、小学6年生の3月。4月に入学を控えた中学校の、春休みの宿題(課題図書)の中の1冊でした。
物語の中で、王子さまは自分の星を飛び出し、さまざまな「変な大人たち」に出会います。
- 自分の体面を保つことに重きを置く「王様」
- 賞賛の声しか耳に入らない「自惚れ屋」
- 酒を飲むことを恥じ、それを忘れるために酒を飲む「呑み助」
- 星の所有権を主張し、数えることに精を出す「ビジネスマン」
- 1分に1回の自転に合わせてガス灯の点灯・消灯を繰り返す「点燈夫」
- 自分の机を離れたことのない「地理学者」
小学生の頃の私には読み取れなかった王子さまの旅のプロセス。
30歳になり、社会やさまざまな立場を経験した今の私には、彼らの姿がどこか哀しく、そして教訓めいたものとして胸に刺さります。王子さまが旅を通して描いていたのは、私たちが「絶対になりたくない」と願った大人の姿そのものだったのかもしれません。
2. 私の人生のあらゆる場面に寄り添ってくれた物語
思い返せば、この本は私の人生の大切な思い出と強く結びついています。
大学時代にダンスをしていた頃、3年生で主催した学園祭の公演では、この『星の王子さま』をベースにステージのストーリーを組み立て、大成功させることができました。
また、作品の世界観を全身で感じたくて、箱根にあった「星の王子さまミュージアム」(※残念ながら2023年3月に閉園)へ旅行を計画して足を運んだことも、忘れられない大切な思い出です。
人生で一番読み返している小説なのに、読むたびに新しい気づきがあり、「今より深く理解できる日は来るのだろうか」と思わされます。
(いつか英語の勉強も兼ねて、原書の英語版にも挑戦してみたいな、なんて密かに企んでいます。)
3. 【リアルな現実】読書ノートは挫折…でも『ビブリア』で続く記録
……と、ここまで情熱的にノートと本の話をしておいてアレなのですが(笑)、実は読書ノート、しっかり挫折しました!
育児や日常の中で「机に向かってじっくりノートを開く時間」を作るのは想像以上に難しく……。
何より、本当に面白い本にハマっている時って、1日のスキマ時間をすべて読書に注ぎ込みたいじゃないですか。「早く次の展開が知りたい!次の作品が読みたい!」とゾーンに入っている時に、優雅に手書きで記録なんてつけていられないのがリアルでした。
結局、ノートでの記録は諦め、今は読書管理アプリの「ビブリア」を使ってスマホでサクッと記録をつけています。
でも、挫折したからといってダメだったわけではありません。
「手書きのノート」から「スマホアプリ」へ道具を変えたことで、無理なく楽しく読書記録が続けられるようになりました。形はどうあれ、あの日あのノートを買って「記録を残そう」と思い立ったこと自体が、私の読書ライフを新しく変えてくれたきっかけだったと思っています。
おわりに:「大切なものは目に見えない」から
物語の有名な一節に「大切なものは、目に見えない」という言葉があります。
本を読んで感じた感動や、その時々の自分の感情も、目には見えないけれど自分の中に確かに存在する大切なものです。
手書きノートでも、アプリでも、そしてこのブログでも。自分に合ったペースと方法で、これからも目に見えない「大切な感情」を言葉として残していきたいと思います。
すべてのきっかけをくれた『星の王子さま』とあのノートに感謝を込めて。
色々なところから出版されている星の王子さまですが、わたしが持っているのはこちら↓
表紙がおしゃれなところもお気に入りポイントだったりします。

