🍎目線。






お店で話を逸らされたとき、なんでかなって気になってたけど


そのあとお話すればするほど楽しいし、人見知りもしなくて居心地良くて


だから、忘れてたけど、そう言えば、聞きたかったこと聞けなかったんだ。


それに、敬語を使ったらお願いを聞くという約束もしていたんだった。


お店を出てから公園までは、さっきまでのように話したりせず


お互いまっすぐ前を向いて、私はなぁちゃんのあとを着いていく。


でも会話とかなくても何故か居心地良かった。


ただ、改まって話すとなると何を言われるのか緊張だけしてた。









『ここの公園。私好きなんだよね〜』




「そうなんだ?」




『たまに仕事終わりとか1人で来るんだ、何をするとかでもないけどね?』




「たしかに静かだし、お花綺麗だし、いいかもね?」




『でしょ?、そこのベンチ座ろ?』




「うん」









別に気まづいわけでは無いけれど、食事のときとは違うテンポ感。


お高い、この後の会話を意識してるのは分かりきってる。


だけど本当に不思議なのは、テンポがいい会話も、


何も話さない空間も、少しぎこちない会話も、


どんな状況でもなぁちゃんといると落ち着くところ。









『あ、ゆうちゃん、さっきのことだけど、、、』




「お願いと私の質問?」




『そう、先にお願いからいい?』




「いい、よ?」




『あの、さ、、』




「なーに?」








さっきまでのなぁちゃんとは違って、少し溜めがちで


なんだか言いにくそうにしているから


少しでも話しやすいように、優しく待つ。









『あのさ、お願いは、、また一緒に、ご飯食べに行きたい。』




「え?」




『え?あ、いや、、嫌だったら別に、、』




「嫌とか言ってないし、いいよ?」




『いいの?』




「私もなぁちゃんと行きたいって思うよ?」




『その、あの、さ?このあと、ゆうちゃんの質問に答えた返事がゆうちゃんの望む答えじゃなかったとしても?』




「なんで、私を誘ってくれたか?」




『、、うん』




「ふふっ、うん、ねぇその答え、教えて?」




『あの、ね、、ドストライクなの。ゆうちゃんがドストライクにタイプで、その、一目惚れ』




「えっ////」




『同性だし、これからお仕事一緒にするし、そんなの言われたら困ると思うけど、、』




「う、うん//」




『けど、初めてで、ご飯のときも言ったけど、自分から誘ったことないし、でも、逃したくないって、だから強引に、、ごめんね?』




「//ふふっ、なんで謝るの?私、なぁちゃん誘ってくれて嬉しかったよ?」




『そう、なの?でも少し、打ち合わせのあと、怒ってたくない??最初は敬語も抜けなかったし、、』




「なぁちゃんってモテるのに超鈍感だね?」




『え?』




「なぁちゃんが向井地さんじゃなかったんですねって、そんなの言われたら誰だって妬くでしょ。それに最初は仕事からの流れだし、敬語なのは当たり前じゃん」




『そ、そうだけど、、それって、妬いたって、ゆうちゃんも私のこと、好きってこと?』




「え?」









気づいてなかったけど、気づかないようにしてたけど、


振り返ったときに思い出す感情は全部 "恋" に近いもの。


おんちゃんのことも嫉妬してたし、なぁちゃんといると心地いいし、


なによりさっきまでの今とのなぁちゃんのギャップに


すでに愛おしいと、可愛いと、思えるほど溺れてしまっている。









『あ、ち、ちがう、よね?ごめ』




「違くないよ?」




『えっ///』




「ふふっ、私、恋愛ってほとんどして来なかったし分からないけど、でも好きだよ?///」




『ほんと、に??恋愛として???』




「うん、だってなぁちゃんと過ごす時間落ち着くし、離れたくないって思うもん。これって違うの?」




『違くないか分からないけど、でも、嬉しいです!!』




「ふふっ、なぁちゃんこそ、ドストライクって言ってくれたけど、それって雰囲気とか外見だけで、ほんとに私でいいの?」




『ゆうちゃんじゃなきゃダメなんだよ!ご飯も一緒に食べて分かったもん、ゆうちゃんは中身も素敵な人だよ。』




「あ、ありがとう///」




『ねぇ、このフェスが全部終わったら、改めて伝えたいことがあるの』




「ふふっ、じゃあイベントが終わったらいっしよにご飯食べいく?」




『うん!それまで頑張ろう!』




「うん!!」










お互い、全てを言葉にしないけど、


気持ちは通じ合ってるのが分かって、このドキドキが嬉しかった。