1カ月経つ前に振り返っておかないと忘れてしまいそうなのであせる

あわてて振り返りますね!!

長いから時間のあるときに読んでねドキドキ

2月20日(月)にフランスのテレビに出演しました。

Nolife局(フランスとはシステムが違うのでなんとも言えないけど、日本でいうところのBSの後ろの方のチャンネルみたいな局と思ってください)は、世界でもあまり例を見ない、日本のアニメ・ゲーム・マンガ・J-popに特化した、フランスのテレビ局です。

知り合いのフランス人たちが立ち上げたというのもあるけど、2006年に開局以来Nolifeがどれだけ愛を持って日本を紹介してフランス人の若者に浸透させてきたかを、もっとクールジャパン関係者は知るべきだと思います。というか、ドーンと補助金を出してどんどん番組作らせた方がいい。日本政府が伝えたい日本の良さより各国の日本好きが伝えたい日本の良さを熱く紹介してもらった方が観光客誘致につながると思うんですよね(たとえそれが少し間違っていても)

 

ま、それはさて置きあせる

毎週月曜日18:30にTV局のスタジオから生放送をしている情報番組に出てくれないかと頼まれました。

「生放送で告知しない?」

みたいな依頼だったので、軽い気持ちで

「OK!久しぶりにみんなに会えるの楽しみだね〜!」

と返事しました。

 

にぎやかし程度の出演だと思ったから。

番組の最後に2/25土のトゥールでのコンサートの告知とかするだけだと思ったから。(だって入り時間は1時間前でいいよっていうから笑い泣き

 

1時間前でいいと言われたけれど、行ったらすぐ社内の全員とほっぺにビズーくちびる(異性もしくは女性同士)&握手(男性同士)して回ってそれぞれと世間話をするフランス式の挨拶に……

絶対に30分はかかる…

と踏んで、1時間半前に行きました。

フランスに到着してすぐ、まだ時差ぼけの状態です。

 

着くとさっそく、

今日はサプライズをたくさん準備してるよー!

サプライズは、そんなにいらないけど…ガーン(フランス人って本当にサプライズ好き)あいさつもそこそこに、

見て見てーウシシ

とスタジオに通されました。

ぎゃあー!!!なつかしー!!!

壁とテーブルにでっかいセットが組まれていた!

これらは、2003年にパリで EXPO ROMANESQUE というイベントをやったときに、パリ在住のアーティスト夏坂眞一郎氏が作ってくれた作品です。

まだパリの地下ライブハウスで活動を始めたばかりの頃に、10人の日本人アーティストの人たちに声を掛けてレ・ロマネスクを題材に作品を作ってもらってポップアート展をやったんです。

夏坂氏はフィギュアの原型師で(ジョジョの奇妙な冒険、ネイトメア・ビフォア・クリスマス、もののけ姫など)、同時にKambanart(カンバナール=看板アートのもじり)の名前でオリジナル作品を作って活躍してたんです。今もしてます。

でね、レ・ロマネスクの二人が立体的になってるのはもちろん、

適当なカタカナが書いてあるように見えますよねー。

実はすべてアルファベットになっているんです!!

レ・ロマネスクのフランス語の歌の詞が書いてあるんです。

すごいですよねー。

日本人の私たちはカタカナの先入観から逃れられないんですけど、

フランス人は読めるんですよ。

ていうか…

なぜ、ここに、これが!?

頭の中が?????????でいっぱいになってたら

本人が来たー!


(真ん中が夏坂氏)

夏「丸2日間かけて組み立てたよー」

えー!? わざわざー!?

夏「頼まれたから」

土日返上で作ってくれたんだってー!!!

 

よくよく聞くと、なんだか出演する予定の『En Mode Normal(アン・モード・ノルマル)』というのは、インタビュー&ゲストとのトークがメインの新番組らしくて、第一回のゲストがレ・ロマネスクらしくて、このセットはそれ以降も番組のセットとして使用され続けるらしい。

 

そこで、初めて知ったの。

えっ!? インタビューあるの!? トークあるの!?

目が点になってたらアセアセ

リハーサル行きまーす!!

台本も渡されずとにかく始まったの。

「行き当たりばったり」で。

司会のダヴィ・ムーリエくんは、昔住んでたロシア人大家のアパルトマンの、はす向かいの会社でサラリーマンとして働いてて(テレビに出るようになるずっと前)、その頃何度か会って話したことがあったという不思議な縁で繋がっています。

 

リハがスタートして最初にいきなり質問

「任天堂のSwitchについてどう思う?」

え、なに、スウィッチ? なに? ディズニーの? それはスティッチ。
あたふたしてたら。

時間測ってるから本番と同様に答えてください!

「スウィッチがわかりません…ゲームに興味がありません…」

はっ、どうしよう。テレビ局自体をディスってる感じになってしまった!

 

「えー、本日のゲストはLes Romanesquesです!」

 

「ボンジュール…」

もっとヒューヒューとかイエーイとかオーバーアクションでやってください!

「イエーイ……!!」

「今日は、最近の彼らしか知らない人のために、特別にまだTOBIがヒゲを生やす前のスペシャル映像をたくさん紹介したいと思います」

M・A・J・I・か・よ……

聞いてない……悪い予感しかない……

 

「さあインタビューでも素顔に迫っていきましょう!フランスで音楽活動を始める前は何をしていましたか?」

 

えーと、えーと、これ日本語で説明するのも大変なのに、フランス語でー!?

えーっと、できるかー!!!

 

だって、2011年に日本に帰国してからは、2012年と2013年に1回ずつ超短期でパリに戻っていくつかイベントにゲスト出演したくらいで、それ以来4年近くフランスを訪れさえしてないし、フランス語能力の低下が激しいのですダウン

 

「寝てました……」

 

「えっ? あっ、そう。あなたは何をしていたのかな(MIYAに)」

 

「(キャラを守って)……(ニコッ)」

「(???)ああ、、、続いてあなたたちのコスチュームは僕が見たところ、キャンディキャンディとロッキーホラーショーを足したんだろうなと思ったけど、それ合ってる?」

(わー、フランス語忘れたなー。6年前はすらすらと言えてたのに)

僕が…僕が…リスペクト…リスペクト…ミュージシャン…オマージュ…オマージュ・ド…ああああ…(面倒臭くなって)

そうです。キャンディキャンディとロッキーホラーショーです。

「(???)…どうして、パリという街を選んでやって来たの」

 

僕の…僕の…人生…再スタート…人生…リスタート…したかった…したかった…どこでも良かった…パリは…パリは…ああああ…(面倒臭くなって)

パリが好きだからです。

「クラブドロテ(アニメとアニメの間をコントでつなぐという伝説的な大ヒット番組)の出演者のひとりジャッキーが君たちのコンサートによく行ってたという噂を聞いたんだけど本当?」

 

ジャッキー? ジャッキー・チェン?(前半部分が聞き取れなかったので何度も説明されて)ああ!ああ!そう!そうそうそうそう!

(左がジャッキー)
ジャッキー…ジャッキーは…女優…アルメルが…紹介…してくれた…

ジャッキーは…私たちの…ファン…私たちの…ただの…ファンの…ひとり…

(↑超失礼)

そのあとは秘蔵映像の嵐!

番組ディレクターのアレックス=ピロ監督が所有するレ・ロマネスクの映像の数々を見せられる

 

まずは、2003年の大熱波(フランスで1万人以上死亡)のときにニースで撮影したクリップ「J'ai 17ans」(とにかく若い…)

「まだヒゲが生えてないばかりか髪の毛も短かったんだねー」

「ああ、あの頃僕は17歳だったから…」

続いて、「GAME ONE」チャンネルで放送されたEXPO ROMANESQUEに関するニュース映像(若い若い若い…みんな若い…)

「一言どうぞ!」

えーっ、一言、一言?(一言では言えない……)

「ああ、あの頃みんな17歳だった…」

「さて続いて、誰も見たことのない、もしかしたら本人たちも見たことのない極秘映像をどうぞ!!!」

…………(シーン)これ本当にサプライズ映像だった…
凹んだ…マジで…

何の映像かというと、もう12年以上前に、MTV FRANCEで、毎週ゲストのヒット曲のパロディPVを撮影して、今週のゲストは誰かを当てるクイズコーナーの企画が持ち上がり、出題者を我々二人がやる予定だったのだが(結局ボツ)、その時のディレクターがアレックス=ピロで、その時にパイロット版の前段階のPVを撮影したらしく(そんなことはすっかり忘れてた)、それを自宅からわざわざ持ってきてサプライズで見せてくれたの。

やーめーてーえええガーンガーンガーンガーン!!!

どんなに口を割らない犯人でも

「すみません、僕がやりました」と自白するレベルゲロー

 

しかも、その映像を見終わったら、

「それでは問題です。ゲストは誰だったでしょうか。わかった人はTwitterにてハッシュタグこれこれで、つぶやいてくださーい!」

えっ、なつかしがるだけではなくて、いまクイズとして使うんだ…

「前半はここまで。後半はヒゲを生やした後の時代について聞いて行きまーす」

まだ続くんかい!!!

……そんなこんなで、30分以上出演しっぱなし。

 

日本人のLINE既読で即返事症候群についてのルポルタージュが挟まり(「日本人はこんな性質だよ」と目の前で解説される、というなんとも不思議な時間)、そのあと

TOBIヒゲ時代の解説とインタビュー続き

ズンドコ節の話題と、近年のフランスのJ-popチャートでのレ・ロマネスク楽曲の最高順位の紹介
「サムライダンディー」は1位

「伝わレレレ」は2位

「ズンドコ節」は5位

「一粒のコメ」は8位 になったという説明の後に、

「現在は『祝っていた』が50位以内にチャートインしてきました。それでは、最後に歌っていただきましょう『祝っていた』!」

エーーッ!!!聞いてないーー!!!

オケも持ってきてないし普通なら断るところだけど、フランス語能力低下と秘蔵映像と時差と出演時間の多さといろいろショックが重なってぼーっとしてて、はいはい歌いますってOKしちゃった。

 

長〜い長〜いリハーサルを終わりにしたかったの。だって現在時刻18:00……

え、18:00!? 出番は18:30なのに!?

まだ着替えてない…

あと30分で着替えられるか!?

 

そこでディレクターから指示が

全部の質問で、最初に日本語で長く答えて、そのあとフランス語で短く答えて「どう見ても違うことを言ってる」面白さを出しましょう!

できるかー!!1ヶ月前に言って!
でもとりあえず、

 

頑張ってみる

 

とだけ言って、急いで台本をコピーしてもらって、急いで着替えて、急いでスタジオへ。

 

番組の開始時刻には間に合わなかったが18:35に席へ着いた。

超全速着替え!!
なんでもやろうと思えばできるね。

さあ、どうなったでしょうか。

本番の様子は、こちらで3/20(月)まで無料で公開されています。
もし時間があれば見てみてください。

https://noco.tv/emission/39708/nolife/en-mode-normal/01-avec-les-romanesques

 

見て欲しいような見て欲しくないような…

みなさん、決して荒んだ気持ちの時には見ないでくださいね…

ではでは!