あはははは~
ほんっと、楽しかった~、ボローニャ!!
ライブは2000人が総立ちで大成功だし!!
ジェラートも手打ちパスタも最高!!楽しかった~!!
ってさー
今頃現地でサウンドチェック中のはずのワタクシが、なんでパリの自宅でぐったりパソコンに向かってるかってさ!
噴火だよ噴火!
昨日はライブの準備でほんとに忙しくてニュースなんて見てなかったから、噴火があったことなんて全然知らなかったわ。
空港へ行くバス乗り場に行ってみてビックリ(そう、ボローニャ行きはシャルルドゴールやオルリーではなく、ボーヴェ空港という、パリからバスで1時間くらいの空港からしか飛んでないのです。ボーヴェまでは専用のバスで行きます)
火山灰?北空路閉鎖?てか空港自体閉鎖?
北方面へ向かうフライトがどんどんキャンセルになってる。ボローニャ行きは、飛ぶかどうか未定とのこと。空港側も混乱してる模様。
ということで、待合室のない、吹きさらしの駐車場で待たされる。
噴火はアイスランドだもの、まあ北のほうだけかなあ、イタリア方面は大丈夫かしら、って、そうは言ってもあまり心配してなかったんだけど……
さっき出発したはずの、ブタペスト行きのフライトの客を乗せたバスが戻ってきてしまった……ハラハラ。
ボローニャ行きのフライト用のバスも、出発時間をとうに過ぎているのに……
まさか、欠航になったりはしないだろう、ボローニャ到着は遅れるけれど、それでも本番はできるし、と思いつつも、ボローニャのオーガナイザーと連絡を取り合いながら、万が一キャンセルになってしまった場合の善後策を探る。
で、待つこと2時間。
まさか、まさかの、
欠航決定
ボローニャのオーガナイザーは、今回レ・ロマネスクのためにこのイベントを企画してくれたので必死です。ロマネスクいないのに、グロ、ヘンタイ、カワイイのコスプレが集まってきてしまいます。ボローニャじゃなくてもいい、ヴェニスかパドヴァでもいいからとにかく近くまで来てくれと言う。
ワタクシだって行きたい!
なので、吹きさらしの駐車場でパソコンを広げて必死にパリの各空港から出発するフライトを調べていると……
急に画面が真っ暗になったかと思うと、文字が浮き上がってきた。
「パリの…全空港…閉鎖…決定」
ですってyoooo!!
ありゃりゃりゃりゃ。
じゃ、電車はっ??
オーガナイザーは電車は12時間もかかるからありえない、って言ってたけど、飛行機が全部ダメとなったら、じゃあ試してみるか、って話になり、引き続きネットでフランス国鉄のサイトへ行ってみたら、
こちらはまだ、ストライキ中!!
も~!いいかげんにおし!
労使交渉、暗礁に乗り上げまくり。
時刻表も空席状況も、ストライキで表示されねーでやんの。
イタリアに電話してみたら、オーガナイザーが時刻表を調べてくれて、今から急いでパリ・リヨン駅に行って、14時30分発に乗れば、深夜1時30分にボローニャに到着できる……お金はかかってもいい、そんな長旅に耐えてくれるなら、その便に乗ってくれるか、と言うわけですよ
深夜1時半に駅に着くって 笑
いったい何時に本番なわけ。
まあ、なんなら電車ん中でメイクと着替え終わらせて、駅降りたらすぐにライブできるように準備しとくか?サウンドチェックも何もできないけど、まーいいか!
とにかく乗ってから考えよう!
衣装とヅラの詰まったスーツケースを引きずって、何も考えずにリヨン駅へ向かってみる。
と、
リヨン駅のこの混雑ぶり、混乱っぷりは何っ!
先週のトゥーロンの時のように、運行する便と欠便が曖昧な上、今回の噴火騒ぎで空路を閉ざされた難民たちが押し寄せて、
もう、ひどい……
なんか……
ああああ。
どうしよ。
つぶれる。
わずかに空いている窓口にやっとたどりつき聞いてみたけど、イタリア行きの電車は全部満席、チケットを売ることはできないんだそうで。
イタリア行きは来週の水曜まですべて満席。
けれど、ストの影響でキャンセルする人もいるだろうから、もしかしたら空席が出るかもしれない。
けれど、それを把握することはできないので、実際に行ってみて、席を探すしかないだろう…とのこと。
でも……
この写真は、あまりにも人が多くて、先っちょがどうなってるのか見えなかったので向かいのホームに回り込んで様子を見にいって撮ったものですが……
見てくださいこのライバルの数。
ストと噴火の影響を受け、明日の便でもダメ、とにかく今日、イタリアへ向かいたい人たちの群れよ。ロープの向こうで泣き叫んでいる人も……
そして、ロープが外された瞬間!
阿鼻叫喚~
この猛ダッシュしている人たちは、チケットがなくて、席を取りに走っているわけだけど、本当に座りたいのは、老人とか、赤ちゃんを抱えてる人とか妊婦だったりするんだけど、そんな人たちは、危険すぎてこの競争に参加するわ
けにはいかないわよね。
まあ、そういう人たちの為に席を取りに行った健常な家族かもしれないけどサ。
で、走る人々の群れが去ってから、ホームに行ってみたけど……
どの車両も、パンパン!!
入り口で喧嘩する乗客、泣きながら下車する少女、叫ぶ乗務員、それを撮影するテレビクルー(を、撮影するワタクシ 笑)
立っている乗客の中には、子連れも、年寄りもたくさんいる。
そんな中、イタリアまで10時間も立ちっぱなしで電車に揺られるわけにはいかない!それにその後、ライブしなくちゃならないんだから……
なんて、ホームをうろうろしながら、ふと時計を見ると、もうこの電車も出発の時間を40分も過ぎている。
こりゃあ…無理かなあ…
この電車はボローニャまで直通じゃなくて、トリノかミラノで乗り換えなくてはならないし、今すでに40分遅れということは、どんなに乗り換えがスムーズに行ったとしても、ボローニャ到着は最早で深夜の2時30分。
そんなの、ありえないよね……やっぱり。
そこへイタリアのオーガナイザーから電話が入った。
「どうした?乗れたか?」との問いに事情を説明すると、イタリアなまりの強いベロベロの英語で「やっぱり、もう、無理しなくていいよ チャオベッラ!もうほんとに、死ぬほど残念で悔やんでも悔やみきれないけど、火山が爆発しちゃったんだ、どうにもできやしない!今日、今回はあきらめよう!!レ・ロマネスクを呼ぶ機会はまだいくらでもある!」
って、許してくれました。
……
残念~。
残念っ!!!!
あーん。
朝10時に家を出て夕方6時まで衣装引きずってパリ中右往左往で疲れました……もう今日は寝る。
しばらく、ボロネーズソースとジェラートの夢見そう……
(みや)