夏の人気メニュー
「カレーライス」にも物価高の影響が及んでいる​​

大笑いカレー1食分の費用323円

過去10年で最高 

「カレーライス物価指数」は

前年同月比8.3%上昇12カ月連続プラス

総務省「小売物価統計」から

カレーライスの具材となる

じゃがいもなどの材料や

電気・ガス代など水道光熱費の

全国平均価格を基に
それぞれの分量や各調理工程の

分あたりエネルギー使用量を配分し

算出した。

<調査結果(要旨)>
- カレーライス物価が急上昇 
カレー1食分の費用は323円

過去10年で最高値を更新

[注]カレーライス物価:カレーライス

で使用する原材料や、調理にかかる
水道光熱費などを独自に試算した

指標各種価格データは

「小売物価統計調査(総務省)」

のうち各都市平均値(全国平均)。

カレーライス物価指数:各月の

カレーライス物価を基に
2020年平均=100とした価格推移。
なお、前年同月比の計算式は下記に準ずる
 
(計算式)

([当月の指数]-[前年同月の指数])

     /[前年同月の指数]×100

カレーライスの材料・エネルギーの

定義は下記の通り。
調理シーンは「

6食分(市販のカレールー1/2パック)

をまとめて調理した」ものとした。

【原材料】 
ニンジン、ジャガイモ、タマネギ、牛肉(輸入)
コメ(コシヒカリ
1食:200g換算)

カレールー(市販)、食用油

エネルギー】 
電気

(炊飯器での調理、約7合分の炊飯

    +6時間の保温を加味した)
ガス(強火・中火・弱火の各調理手順)

水道水
(上水道分のみ、下水道使用料は除く。

 食材・食器類の洗浄にかかる水量は
          考慮していない)


7月に入り、いよいよ夏本番。
暑い季節に食べたくなるメニューと

いえば、スパイスがたっぷりと効いた
「カレーライス」を挙げる人も

多いだろう。

一方で
近時は様々な食品が値上がりした

影響で、食卓のカレーライスを作る

「費用」
が上昇している。
カレーの調理に必要な

原材料や光熱費等の価格(全国平均)

を基に算出した
カレーライス1食当たりの

トータルコストを示す

「カレーライス物価」は
2024年5月に1食当たり323円となった。

23年8月以降10カ月連続で300円台と

なったほか、単月では2015年以降の


10年間で最高値を更新した。


また

1年前の23年5月(298円)から

25円増加し、安価で手軽に調理で

きる
カレーライスのコスト負担増が続いて

いる。

カレーライス物価を構成する

費用の内訳をみると


最も費用が高いのが

「カレー具材(肉・野菜)」で

全体の約6割を占めた。

前年同月から15円の増加となり

円安の影響で値上がりが

続く輸入牛肉のほか
天候不順で「ニンジン」など野菜類も

高値で推移していることが影響した。

「ごはん(ライス)」は

近年のコメ不足の影響から店頭販売価格

の上昇が
続いており、食品の相次ぐ値上げの

中でも割安感があった
コロナ禍の価格推移とは一転した

状態が続いている。

一方、炊飯器での炊飯や保温

ガス調理など「水道光熱費」は
前年同月から変化なく4円となった。






カレーライス物価を基に

2020年平均を100とした独自算出の
「カレーライス物価指数」をみると

2024年5月の指数は117.8となり
前年同月比で8.3%上昇した。

12カ月連続のプラスとなったほか
総務省が発表する

同月の全国消費者物価指数

(生鮮食品を除く総合)の3倍と
なる高い伸び率となり

物価上昇の影響を強く受けている。

農林水産省の発表では
ジャガイモ(バレイショ)とニンジン

タマネギの各価格は


いずれも「平年を上回って推移する」

としている。

コメや輸入牛肉も当面は価格の下落が

見通せず、6月のカレーライス物価も
過去最高値の更新が見込まれるなど

今夏は高値での推移が予想される。