私と夫の間には一人息子がいた。


いた…


過去形です。


なぜ過去形なのかは文字にしたくない。


私達には子供が一人しか授からなか

った。


原因は夫…。


だから、まさか外で子供を作るなんて

考えてなかった。


どうやら、DNA検査も済ませたらしい。


DNA検査は胎児でもできるんだ…


初めて知った。


正真正銘、愛人のお腹の子は


夫の子

だそうです。


それなら私は何も言うことはない。


いや、私は夫に…

「おめでとう。良かったね。」と

言えた。


だって、息子がこの世からいなく

なって全ての光が消えて…

地獄を生きているのは夫も私と同じ

だったから…。


心から「良かったね」という感情しか

わかなかった。