晴川 莉奈(はるかわ りな)♀17歳 (主人公)
村山 乃愛(むらやま のあ)♀17歳
早河 陸斗(はやかわ りくと)♂17歳(主人公)
N(ナレーション)例表記→N莉奈(りな役が読む)
上記3名がいれば基本○乃愛は男性に変換可能です。その場合は陽輝(はるき)に置き換え、口調を男にしてください
下記は上記の役の方が代役してください
莉奈の親 年齢不詳(出番少なめ)
学校の先生 年齢不詳(病院、保健の先生も並行して貰います)

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莉奈「行ってきまーす!!」

親「行ってらっしゃい!きをつけてね」

莉奈「陸斗!乃愛!おはよう!」

陸斗「あーやっと来た。」

乃愛「おはよう!」

莉奈「ごめん!待たせた?」

陸斗「うん。すごくー」

乃愛「(遮るように)全然待ってないよ!」

陸斗「乃愛…痛い」

乃愛「なんかあった?」

陸斗「いえ。何も無いです。はい。」

乃愛「それなら良かった。」

莉奈「はははっ!じゃあ行こ!」



陸斗「…あれ?莉奈、ジャージ持ってきた?」

莉奈「え、今日体育あったっけ…」

陸斗「うん。5時間目に」

莉奈「え!うそ!!やば!取りに行ってくる」

乃愛「莉奈のおっちょこちょいはいつ治るんだろうね」

陸斗「ホントな〜」

莉奈「も、もう!取りに行くから、先行ってて」

陸斗「はーい」

乃愛「おっけ!」

(走る音)

乃愛「ねぇ。陸斗」

陸斗「ん?なに?」

乃愛「いつになったら莉奈に告るの?」

陸斗「いや、それは…」

乃愛「ビビってんの?男らしくないなぁ〜」

陸斗「だってよぉ…どう考えてもあいつ、俺の事ただの幼なじみとしか見てないだろ?」

乃愛「分からないじゃん。そんなのさ。私から気持ち確認して上手くいってもなんか嫌気がさすし…」

陸斗「はぁ?何それ!いいだろ別に。」

乃愛「男らしく!!当たって砕けろ〜!」

陸斗「砕けろって!!振られること前提で話すな!!」

乃愛「じゃあ先行ってるよ〜!莉奈のこと待ってやんな」

陸斗「お、おう。」



莉奈「やばいー!遅刻するー!」

陸斗「おい莉奈ー!早くしろー!」

莉奈「えっ!陸斗!先行っててって言ったのに。」

陸斗「どうせお前のことだから来る途中で急いで転んだとか有り得るからな。」

莉奈「もう。酷いな…キャッ!」

陸斗「危なっ!はぁ…言ったそばから。大丈夫か?」

莉奈「うん。大丈夫…ごめん。ありがとう」

陸斗「ほら、行くぞ。近道知ってんだ〜」

莉奈「近道?そんなんあるの?」

陸斗「まぁ着いてこい」

莉奈「はーい」



先生「2人して遅刻って。何してるんですか。」

莉奈「すいません」

陸斗「すんません」

先生「早河くんはこれで遅刻何回目ですか。今週だけでもう3回目。次遅刻したら反省文ですよ。」

陸斗「はい…」

先生「晴川さんも。1回や2回じゃないんですからね。」

莉奈「はい…すいません」

先生「次はありませんよ。教室戻って」

陸斗・莉奈「失礼しました」

莉奈「もう!近道って言うから着いてったのに!凄い遠回りじゃん!!」

陸斗「だってよぉ。あそこが工事中だとは思わなかったし…ごめん」

莉奈「もう。」



乃愛「あ、きたきた。莉奈、陸斗怒られたん?」

莉奈「ねぇー乃愛ー!聞いてよ〜!!陸斗がさ近道って言うからついってたら」

乃愛「あー!あそこねwwあそこ工事してるから遠回りだけど、工事してないとほんとに近道だよ〜」

陸斗「え!お前知ってたの!!教えてくれよ…それ」

乃愛「ごめんね〜はははっ!」



陸斗「乃愛〜莉奈〜体育行こーぜ」

莉奈「あれ?男子って第2体育館じゃないの?」

陸斗「あーさっき先生に女子と合同でやるって言われた」

莉奈「へぇー」

乃愛「そんなこともあるんだね」

陸斗「まぁ行こ」

乃愛「はーい」

莉奈「うん。」



先生「今日は男女合同でバスケをやります。チームも合同でやるが、男子今日は女子がいるからいつもより勢い弱めでな。じゃあチーム分けしてくれ」

莉奈「乃愛!チームなろ!」

陸斗「俺も混ぜろ」

乃愛「えーどうしようかな〜?」

莉奈「いいじゃん。陸斗入ってよ」

乃愛「莉奈陸斗には甘いよね〜はははっ」

莉奈「そ、そんな事ないよ!!」

陸斗「他適当に余ってるやつ入れよ」

莉奈「うん。そうだね」



莉奈「乃愛ー!パス!」

乃愛「はーい!」

陸斗「乃愛!シュート!!」

莉奈「あ、、あれ…(具合悪そうに)」

乃愛「やった!入ったァ!!」

陸斗「さすが乃愛!(ハイタッチしてる風に手を叩いて)」

(倒れる音)

乃愛「え、なんのおと…」

陸斗「え、どした…」

乃愛「莉奈!?莉奈!!」

陸斗「え、ちょ、莉奈!?どした!おい!!莉奈!!」

N陸斗「突然、莉奈が倒れた。俺と乃愛はパニック。チームと相手チームの人は気づいていたが、先生と他の人は気づく気配もなく、みんなどうしたらいいか分からないという感じで立ち尽くし、俺たちは必死で莉奈の名前を呼ぶだけだった。」



莉奈「ん…あれ…」

N莉奈「目が覚めると病院にいた。何があったのか全く分からない。困惑していたら…」

(ノック音)

陸斗「莉奈ーそろそろ目覚ましたか…」

莉奈「…えっと…」

乃愛「莉奈…!?」

莉奈「えっと…何があったの?」

陸斗「何があったのってお前、何日昏睡状態だったと思ってんだよ。もう5日経つぞ!?」

莉奈「えっ。そんなに?」

乃愛「いや、よくそんなに平然としてられるよね…普通5日も昏睡状態だと喋るの大変だよ…」



莉奈「あ!ありがとう!ノートほんと助かる!!」

陸斗「俺のも貸そうか?」

莉奈「陸斗のはいいや…」

陸斗「えっなんで!」

乃愛「自覚しなよ。字が汚いって」

莉奈「乃愛!そんなド直球に言わなくても…」

陸斗「ちぇ。そうだよ。どーせ俺は字汚いよ。」

莉奈「あ、拗ねた。」

乃愛「めんどくさいなぁ。」



N莉奈「乃愛と陸斗と沢山話をした後、担当医に呼ばれて親と一緒に診断結果を聞いた。けど、医者の口から出た言葉に私は…」

医者「莉奈さんの脳には十センチ程の腫瘍が見つかりました。ですが…手術は極めて困難です。たとえ手術したとしても転移する可能性や腫瘍の場所的に術中死のリスクも否定できません。手術せず薬で痛みを抑えながら残りの時間を過ごすしかありません。余命長くて半年程かと思われます。」

N莉奈「絶望しか無かった。2人にどんな顔で会おう…2人になんて言おう…大切な2人を悲しませたくない。特に…陸斗には…」



陸斗「なぁ乃愛」

乃愛「ん?なに?」

陸斗「最近莉奈と連絡取れてる?」

乃愛「…取れてない」

陸斗「お見舞いも拒否られるし…」

乃愛「なんかあったのかな…」

陸斗「かも…しれないな…」



N陸斗「目を覚ましたその日話した以来、お見舞いに行っても、誰にも会いたくないからって帰されてしまう。LINE送っても既読無視…絶対何かあった…でも俺たちは何も知らないのを言い訳に莉奈と距離が出来てしまっていた」

乃愛「ねぇ!陸斗!!」

陸斗「ん?」

乃愛「莉奈から返信きたの」

陸斗「まじ!?なんて?」

乃愛「なんか…陸斗と乃愛とは絶交する。二度と関わらないで。さよならって…」

陸斗「は…?なんだよそれ…」

乃愛「もうLINEブロックされちゃってるの…」

陸斗「は…?え、待って…(間)俺もだ…」

乃愛「ねぇ。どうする?病院行ってみようよ。」

陸斗「…おう…」



N莉奈「私が選んだのは、2人と絶交すること。2人と距離を取ってしまえば辛い思いさせない。怒りで私の事を嫌いになればいいってそう思ってた。胸が痛む。大切な2人と友達を辞めるのは…陸斗に気持ち伝えられなかった。でもこれでよかった…陸斗が好きなのは乃愛で私が居なくなれば2人は付き合う…そう思ってたのに…」



陸斗「乃愛…ほんとに入るのか…?」

乃愛「当たり前じゃん…ここで引き下がったらダメだよ…」

陸斗「そうだよな…」

莉奈「えっ…乃愛…陸斗…なんで…いるの…」

乃愛「なんでって。あんな一方的に言われて!こっちが納得すると思った!?ふざけんなよ!!」

陸斗「ちょ、乃愛声…」

莉奈「ごめん…」

陸斗「莉奈。全部話せよ…俺たち幼なじみだろ?親友だろ?何でも話せるから親友なんじゃねぇのか?」

莉奈「そう…だよね。ごめん。入って」

乃愛「単刀直入にきくよ。何があったの?」

莉奈「あのね…実は」

N莉奈「私は2人に包み隠さず話すことにした。どんな病気なのか、治らないということも余命も短いということ…泣いた姿なんて今までで1度も見た事のなかった乃愛も泣いていた。陸斗はなんとも言えない顔をしていて… それから数日たったある日のこと」

(ノック音)

莉奈「はーい」

陸斗「よっ!体調大丈夫?」

莉奈「うん。今日は結構調子いいよ」

陸斗「そっかそっか。良かった」

莉奈「あれ?今日乃愛居ないの?」

陸斗「あいつ、生徒会の書記になってさ。来れないんだって」

莉奈「そっか…ちょっと寂しいな。」

陸斗「…なぁ莉奈」

莉奈「ん?どうかした?」

陸斗「今言うべきじゃないって分かってる。言われても困るだけだって。でも…」

莉奈「うん」

陸斗「俺…莉奈が好きだ」

莉奈「…え。うそ…。え?」

陸斗「言わないでいようと思ってた。でも…どうしても伝えたくてな」

莉奈「…私てっきり乃愛の事が好きなのかと思ってた」

陸斗「え!?嘘だろ。俺バレバレだと思ってたけど…」

莉奈「…私も…だよ」

陸斗「え、まじ…?」

莉奈「まじだよ。ふふっ。…ごめんね。でも気持ちを受け取るってことしか出来ない。」

陸斗「俺に残りの時間たくさんの思い出を作らせてくれ。付き合わなくたっていい。ただ、莉奈と一緒にいたい。ダメか?」

莉奈「…ふふっ。うん。分かった。陸斗。ありがとう…(少しの間)私…陸斗のこと好きだった。」

陸斗「…え?まじ?」

莉奈「私さ、てっきり乃愛のこと好きだと思ってたからさ。実は遠慮してたんだよね。」

陸斗「…え、そうだったの?え?」

莉奈「だから、陸斗の気持ち凄く嬉しいんだよ。でもさ、私もう長くないじゃん?私と付き合ったって辛い思い沢山するだけだよ?」

陸斗「好きな人のためならなんでも出来るよ。俺。だからさ、そう言うなよ。な?」

莉奈「でも…」

陸斗「じゃあ聞くけどさ、お前、病気じゃなかったら俺と付き合ってくれんのか?」

莉奈「そう…だよ」

陸斗「ならいいだろ。病気だろうとなんだろうと俺はお前と一緒にいたい。だからそんなこと言うな…」

莉奈「…本当に私でいいの?」

陸斗「莉奈じゃなきゃやだよ俺」

莉奈「(泣きながら)ありがとう…嬉しい」

陸斗「付き合ってくれ」

莉奈「はい。」

N莉奈「こうして付き合うことになった。けれど。私はこの時『はい』と言ったことを後悔することになると分かっていたけれど、気持ちは抑えることが出来なくて…
それから3日後のこと」

陸斗「莉奈!?莉奈!!」

乃愛「莉奈ー!いや!まだでしょ?ねぇ!」

N乃愛「莉奈の容態が急変した。予想以上に酷いものだった。医者に宣告されていた以上に深刻であり、薬も効果を示さないという。そして…」

医者「16時41分死亡を確認しました。」

N乃愛「仲直りしてからたった2週間で莉奈はこの世を去った。あまりにも突然すぎてあまりにも辛い日…だって莉奈が亡くなった今日は、莉奈の17歳の誕生日だったから…」

(インターホン)

乃愛「陸斗ー乃愛だよ。開けて」

陸斗「…おう」

乃愛「…食べてる?」

陸斗「…全然」

乃愛「…そっか」

N陸斗「莉奈が居なくなって4日。葬儀も終わり、俺はあまりのショックに食欲を失い、2日ほど口にしていない。莉奈と付き合ってたった3日でいなくなった。少しでも思い出が残るようにと交換日記もやり始めたけど、たった3ページしか書いてない。俺は生きる希望を失っていた」

乃愛「…莉奈のお母さんから預かってきたものがあるの。」

陸斗「なに?」

乃愛「これ…」

陸斗「…手紙と莉奈のスマホ…?なんで?」

乃愛「私もよく分からないけど、手紙を見ればわかるって莉奈のお母さん言ってたよ」

陸斗「そっか… 」

莉奈『陸斗へ。これを読んでる頃、私はもう居ないのかな?まぁ、手紙はそういう感じにするつもりないので。スマホのロック番号は陸斗の誕生日。それから、フォルダを開いて陸斗へってのを見て欲しい。おっけい?』

陸斗「陸斗へってどれだ…えっと…これか…」

乃愛「なに? 」

陸斗「これ…」

(スマホの録画開始音)

莉奈『これで取れてるのかな?(少し間)やっほ!陸斗、多分乃愛も見てるかな?これみてるってことは私はもう天に旅たったのかな?幼稚園の頃からいつもありがとう。2人には助けられてばっかりだったよ。
陸斗。私に告白してくれてありがとう。最初は戸惑ったけどさ…でも嬉しかったよ。あの時うんって言わなきゃ良かったって思う…
うんって言わなかったら、きっと陸斗の辛さ少しは軽減されてただろうからさ。
実際、撮影した日陸斗が告白してくれた日の夜です。
中学生の頃から好きで、でも告白なんてしたら私、
2人と上手くやって行けなくなるなーって思って。
したら絶対何がなんでも気持ちを伝えちゃいけないって思ってさ。
だから始めはなかなかうんって言えなかった。
でも少しの言葉で私もう伝えちゃえってなって伝えてしまった。
これが間違いだよね。ごめんなさい…結局辛い思いさせて…
私甘えてたのかな?ってこんなこと言っても困るよね。ごめんごめん。
えっと陸斗今までほんとにありがとう。好きって言ってくれてありがとう。付き合ってくれてありがとう。もう私の事なんて忘れてさ、早く彼女作ってね?約束だよ?
乃愛。いつも背中押してくれてありがとう。すごく助かってた。ほんとに乃愛は頼りになるよ。あーそうだ。乃愛。いつになったら自分の気持ちに正直なるんですか?私、気づいてるんだからね?ふふっ。
乃愛も陸斗もほんとにありがとう。いつまでも友達だよ。先に天国で待ってるからさ、2人がこっちに来た時にさ、そっちでの出来事聞かせてよね。じゃあ、バイバイ』

陸斗「…(涙声で)莉奈…バカかよ…お前早すぎるって…」

乃愛「莉奈ったら…こんな所でばらすなってもう…」

N莉奈「余命宣告半年を言われて、たった1ヶ月で天国に旅立った。そして私が亡くなって5年の月日が流れたある日」

陸斗「乃愛!!」

乃愛「…陸斗。」

陸斗「産まれたって…?」

乃愛「そこにいるよ。女の子だって」

陸斗「…可愛い。」

乃愛「パパ。名前考えようか」

陸斗「決まってるだろ。」

乃愛「そうだよね。ふふっ。」

乃愛・陸斗「里奈ちゃん」

END