澤田ふじ子「嵐山殺景」を読む | 猫と読書と昼寝の日々

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この間の朗読会をキッカケに、最近は「澤田ふじ子」を読んでいる。

今まで、この作家の本はおろか、人物さえ知らなかった。

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「嵐山殺景」は、地蔵寺の住職をしている宗徳が主人公。この人物、隠岐島で10年、流刑者として過ごしてきたが、島では、貧困から犯罪を犯してしまう事が多々あると考え、流刑者たちに読み書きそろばんを教えてきた。島から帰って来てからは、兄の計らいで、寺の住職に収まっているものの、実はこの寺には、裏の稼業がある❗️ニヤリ??

兄の配下の同心や、手下、女絵師、あげくには犬まで仲間にして、“足引き”をしているのである。

理不尽な出来事で苦しめられている人が、“京の町には人の足をひっぱって陥しめてくれる、「足引き寺」がある”  という噂を信じて、絵馬に願いを書いて依頼するのである。

まぁ、いわば "必殺仕置人”なのである。宗徳と、その仲間たちが、世の理不尽を痛快に片付ける。

澤田ふじ子の本の特徴は、出てくる事柄を丁寧に説明してくれるところにある。時代物に馴染まない読者には、この解説が有り難く、時代背景を理解しつつ読み進める事ができる。  おねがいキラキラOKOK

しかし、初めて朗読会で澤田ふじ子の「寒椿」を聞いた時にも感じたように、結末をきっちり語り尽くす事をしないのである。一話一話が、余韻を残したまま終わってしまう。要は、ある風景を切り取って、一幅の絵にしているのである。絵画の技法のように、描かずとも画の外にある世界を感じさせる。

言い方を変えれば、腹八分目とでもいうのか、満腹になるまで食べ尽くさず、程よいところで箸を置くのである。

それは、知的活動を喚起する事であるし、言わずもがなまで、押し付けない。作者の奥ゆかしさでもあるし、文章に品を持たせている。  照れキョロキョロ!?

とか何とか言っちゃってるけど、ホントはね…腹一杯になって、お腹パツパツになるまで、食い尽くしたい‼️  きっちり、最後の最後まで確実に文章で読みたい〜〜‼️  \\\٩(๑`^´๑)۶////爆笑爆笑