最近カズヤは塾をサボり気味。
今日も2コマあるはずだけどどうせ来ないのは分かっていたし、
あたしも面倒なのでイチイチ連絡したりしない。
でもそれではつまらないので、予めハルカを呼び出しておいた。

土曜はあたしの授業しかなく、しかも室長も来ないので無法地帯だ。
まさしく『女王の教室・無気力ver.』

お昼きっかりにハルカがやってきた。
荷物だけ置かせて食料調達にコンビニへ行く。(※塾での飲食は厳禁です)

ハルカ「先生、アイス食べたい」
あたし「好きなの持ってきな」

おかし、お茶、アイス、冷やしたぬきうどんを買って戻る。
たわいもない話題を流しながら食べる。

ハルカ「あたし読書感想文の宿題あるんだけど」
ふぅん、とだけ返事をしておもむろにパソコンを起動する。

猫も杓子も不良塾講でさえも一丁前にblogなんか書いちゃって
サーバの負荷にしかならんような無駄な情報ばかりが
世界中に垂れ流しされてる昨今、読書感想文なんか
検索すりゃいくらでも出てくる。
その中の一つを適当に印刷して渡す。

あたし「言っとくけどこのまんま書いたらダメよ、
文体変えたり内容付けたり削ったりして書くんだよ」ハルカ「どうして?」
あたし「ズルする中にもそれが最低限の礼儀だから」
ハルカ「わかったぁ」

そのあとは携帯のカラオケアプリで合唱。
若いクセにコイツ全く歌知らない。びっくりだよ。

あたし「あんた何しに来たの?」
ハルカ「家にいるのも仕方ないから」
あたし「友達とか室長とかママに言わないほうがいいよ」
ハルカ「うん、言えない」

で、2時間消費して帰る。
こんなでも給料は発生する。しかもそのへんの飲食業とかよりずっと高い。
ホントいい仕事だよ、と罪悪感を軽く背負いながら
夏の日差しの中、それを振り切るように
自転車を飛ばして家路についた。
頭にはさっき一緒に歌った『少年時代』が流れていた。



夏が過ぎ 風あざみ
誰のあこがれに さまよう
八月は夢花火
私の心は夏模様