朝早く 
ひとりで パン屋さんにお買い物に行く。



いつもは サトと行くけど…


今日は サトはまだ、眠ってたんだ。



昨日の夕方から アトリエにこもってたから、僕は ひとりで ゲームしてた。


夜ご飯の時間になっても 出てこなかったから、ひとりぼっちで 食べた。



ちょっと 寂しいけど…



いいんだ



わかってるから





そんな時は 決まって 
夜、まさまさが遊びにくる。




ババ抜きの練習してるんだ!
一緒にやろう!




僕が ひとりぼっちだって…
なんでわかんだろ?

寂しいなって 気持ちが まさまさに届くの?

僕の心のセンサーが 
まさまさに繋がってるんだろうか?



ふたりで 始めたババ抜きは、いつの間にか 夜に起きてる森の仲間がやってきて、盛大なババ抜き大会になってる。



まさまさが 人気者だから、みんな まさまさのとこに遊びにきちゃうんだ。




ちょっと 眠くなって
ウトウトってしたら、



ナリは、もう寝ちゃいな!
さぁ 皆んな、僕んちで 最弱王決めるよ〜


って言って…

まさまさは 皆んなを連れて 帰ってしまった。


優しい優しい笑顔だけ、
僕のこころの中に残して。。





┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

次の日の朝

また ひとり。

パン屋さんで パンを買って…

家に帰る 帰り道。







•*¨*•.¸¸♬•*¨*•.¸¸♪




ピアノの音がきこえてきた。

コレは …ショーオの音。




ショーオは、毎日毎日 ピアノの練習をしてる。


僕は ショーオのピアノが大すき



ああ でも…

すきなのは 僕だけじゃなくて…




フフフッ




木の上や
草のかげ
岩の うしろ…


森のみーんな ショーオに気づかれないように、こっそり 聞いてる




ショーオの音は 力強くて 優しいんだ。



こころが温かなもので 包まれてくみたい。





ん、、、。

いつも、ココで とまる、、
苦手なとこなんだ…きっと。



あー もう!
また ココだよ!



ショーオのちょっと イライラした声がした。


窓から こっそり覗いたら



ショーオは まつじゅんに いいこ いいこ されて、目を細めてた…




僕はきみのピアノが すきだよ。

…ショーオ。
さあ もう一度。君なら出来るよ。



ショーオは 真っ赤になって。
でも 嬉しそうに…また弾き始めた。




そんなふたりをみていたら、
なんだか こころが ポカポカしてきて



早く サトに会いたくなった…





急ぎ足で 家への道を行く




家が 近付くと いい匂いがしてきた




おかえり〜




サトは 僕の姿をみつけると、
ピョンと外まで迎えに来てくれた。


サトが スリスリしてきて
僕は されるがまま スリスリされてた。



おはよー。ナリ。
やきたてのパン 買えた?



まさまさが そんな僕らを見て
あったかく笑いながら 聞いてくる。



まさまさと朝ごはん作ってたんだ。

昨日の夜、遅かったみたいだからって
フルーツたくさん持ってきてくれて。




ん。( *´︶`*) やきたてのパン。
サトのすきなやつだよ。




ありがと ナリ…




ん。食べよ。




サトの手を キュッとした。


お礼なんて いらないよ

僕は サトが いてくれれば いいんだから…







それから 3人で 朝ごはんを食べた。



まさまさは 最弱王を免れた話をして

僕は ショーオと まつじゅんの話をして

サトは ニコニコしながら それを聞いてる。








朝ごはんを食べて
しばらくした頃…



おーい!
皆んなで 練習しようぜ!




ショーオと まつじゅんがやってきた。




今度 森のコンサートがあって、
僕らは 5人で ぱふぉーまんすするんだ。


みんな 調子はどう?
オレは ピアノ ばっちりだぜ!


って ショーオが ドヤ顔で言ってくる。


そりゃそーよ。
あんなに 毎日 練習してるんだから。

ショーオは…
みんなが知らないとおもってるんだ。

でも みんな知ってる。
ショーオが どりょくか なこと。


でも 知ってるのは ないしょにしとくんだ。あんもくのりょうかいって やつ。



まつじゅんは 後ろで 優しい顔して 
 ショーオをみつめている。




ショーオのピアノが楽しみだなぁ〜




って 3人で言ったら…

ショーオは まゆげを 八 みたいに下げて、ゆるゆるの顔で照れくさそうにしている。



それから…



あ、まさまさ…ちょっと…
あとで、振りのコソ練 一緒にやろう?




まさまさは、ニヤニヤしながら頷いている。





まつじゅんは、サトに…



昨日は描いてたの?



うん。



出来たらみせてね♡




ふふふ……  もちろん。
…かっこよく描いたよ!




えっ! オレを描いたの?
マジ?




サトは ふにゃふにゃ笑ったまま  
それ以上は なにも 話さなかった。




まつじゅんは、もうデレデレな顔して…




皆んなで 練習始めても
ずっと デレデレしてた…




サトが 僕のとこにきて、
耳のとこで 小さな声で言った




みんなを描いたんだ

…もちろん ナリもだよ。





知らないうちに 尖ってた僕の唇は、
サトの言葉で ゆるゆるに なっていく





それからまた 練習を始めた。










これが 僕の今日




たいせつな 仲間との




たいせつな 毎日





たとえ 
いつか この時が 変わる時がきても




僕は それをおそれない




僕らの毎日は 永遠につづくから




また 必ず もどるから…




僕は そう信じている