「ねー、、菜月ちゃん そろそろ来るかな?」



ゆりの為に『最後の日本食』を作り終わってる まーくんが、焦れて言う。




「んー。そろそろ来ないと、間に合わなくなるけど…にしても、、『最後の日本食』が、サンドイッチとはね…」





「…豪華和食ランチ作ろ〜って思ってたけど、リクエストあるかも…って聞いてたら、帰り際「やっぱり相葉さんのサンドイッチが 食べたいです。」って、言うからさ〜。。でもなんか、、菜月ちゃんらしいなって。」 




「ん?」




「「特別なモノ」より「日常の積み重ね」を、大事にしてるよね、菜月ちゃんは。」  




「…ん。そう?」




「…今日だって、見送り断られたんだろ?カズ 仕事だからって。」




「ん。それは、絶対 ダメって言われた。オレのやるべき事をやってくれって。お客さん待ってるって…さ。」 




ゆりと何度も話したけど、空港への見送りは断られてしまっていた。


『にのあい』に来るお客さんに 怒られます。
皆んな 二宮さんのコーヒーやラテを楽しみに来てるんですよ!



…って。



それに…

オレが見送りにいけば 相葉さんだけになる。
大変なのは 目に見えて分かっていた。


…だけど そうは 言わないんだ、ゆりは。




確かに…ゆり らしいや。









カラン🎶




「 「いらっしゃいませ……」」




まーくんと 声を揃えて ドアの方をみる。




髪をアップにして…
パンツスーツに身を包んだ ゆりがいた。



家での ゆりとは まるで別人みたいで…
纏う雰囲気さえも、違っていて、、



綺麗で カッコイイのに…

ほんの一瞬…寂しさを感じた。






けど…次の瞬間、



「…にのみあさん♡ どうかしましたか?」




オレを見て、、

にまぁ〜と…甘々な笑顔を浮かべる ゆり。




ギ、ギャップ  が…… 



めちゃくちゃ可愛い //////////




「////////// ん。なんか…いや、、」




「菜月ちゃんが 綺麗だから、見とれたんだよ。 オレも 見とれたもん。なんか また一段と綺麗。スーツ姿も カッコイイし。」




「///// 相葉さ〜ん 」




真っ赤になって、バシバシ まーくんを叩いてる。




……




その手を …とる。




「…触んないの。オレ以外は。」






「//////////」




「ん? なに? ダメなもんは ダメ。そんな可愛い上目遣いされても、ダメだから。 」





「うひゃひゃひゃひゃ〜。カズ 最っ高! やきもちバンザイ!」





「////////// は? 違うし。ヤなだけだから。」 




ゆりは、顔を真っ赤にして下を向いて…




「…二宮さん、口尖ってますし…目が……わかり易すぎですから…//////////」




って、ちっちゃい声で言うから。



なんか急に 恥ずかしくなってきて、
ゆりを カウンターに案内して奥に引っ込んだ。




まーくんが、ニコニコ近付いてきて、



「お先に サンドイッチ持ってきまーす。」



って、作っておいたサンドイッチを持って、
行ってしまった。




オレは…



…コーヒーかどうか聞くのを忘れた。



でも ゆりは、ブラックが好きだし…



ゆりの好きな豆の入った瓶を手に取った…













今日は、違うのにしよう。

コーヒーは 朝飲んだし。
















出来上がったものを持って、ゆりのところへ行く。



まーくんと 楽しそうに話してる。



「…あ、来たきた。」



「…お待たせ。」




今日は、カプチーノに…

百合を描いた。





ゆりが …
とても 嬉しそうに笑った…




そう オレは…




ゆりの この笑顔が いつも見たかったんだ





「綺麗。ありがとうございます。二宮さん。…あ、写真撮ってもいいですか?」




「ん。」




携帯で写真を撮って…




それから ゆりは、まーくんと仲良く話をしながら、サンドイッチとカフェラテを幸せそうに味わっていた。





🥪   🥪 





食べ終わった ゆりが、




「…行ってきます。二宮さん、相葉さん。」




キリッと、、オレらに 微笑みかける 。




眩しいくらいの笑顔の ゆりに、




思わず手を伸ばして、頬に触れると…




ゆりは、オレの手に 頬を寄せて…
見つめてきた。




その眼差しが…
あまりに切なくて…




ゆりのそんな瞳をみたのは 初めてで…




「…ゆり、、」




「…」





ゆりは なにも言わずに、そっとオレから離れると、




まーくんとオレに 頭を下げた。




顔をあげると、キリッとした顔に戻っていて




そのまま、、




行ってしまった…