私は添乗員の仕事を

しているだけなので、

あまり企画の仕事は知らないのですが、


前の仕事の絡みもあって、

ついつい

「この業界は今後どう伸びるか?」

と考えてしまいます。


ここのところ強く感じる、

自分の派遣先の強み。


私の国内専属先は、

比較的伸びている旅行会社のひとつだと

思うし、

比較的伸びている営業所のひとつだと思います。


決算数値知らないけど。


営業所として伸びているのは、

やっぱり自分たちの住んでいる町が

大都市圏の間にあって、

ある程度の旅行需要がある

(これまで応えられていなかった)と

思います。


旅行会社として伸びているのは、

これまでは


・会員誌を軸にしていたリピーター商売

・全国規模を生かした安い価格設定

・経費削減の妙


は間違いないと思っていたのだけれど、


最近、

もうひとつの理由をひたひたと

お客様から感じるのです。


それは

「いろいろ行けてヨカッタ」

「一度行ったらいろいろ見たいから、

このコースにした」

というお客様の感想。


これは、

私にとってとても意外なものでした.


というのは、

たとえばこの前、

尾道に行ったのだけれど、

お客様は尾道のほんの一部しか

見られないわけです。


萩や津和野も同じ。


ほんとうは1日かけてじっくり楽しめる街を、

1時間~2時間で通過してしまう。



これっていいのかな?

って、個人的には思ってたわけです。

お客さんも、もっとじっくり一ヶ所で

いろいろ見たいんじゃないか、と。



ところが、

お客さんの意見は全然違った。



私に気づかせてくれたのは

ある男性のお客様。

「○○ツアー(地元で最有力の旅行会社)は、

あれは老人向けなんだよね。

ゆったりしていてそれが老人にはいいと思うけど、

僕たちはもっといろいろ回りたいと思うから、

あなたの会社のツアーによく行きますよ。

温泉に入って、1~2ヶ所回って帰るんじゃ、

せっかく来たのにもったいない。」



へーーーー!



お客さんは、

安いから参加してるだけじゃなかった!


もちろん、安いから

参加するお客様も多いけれど、

もうひとつ伸びている、

この業界のあらたな世代。



・お金があって

・元気(体力)もある

・時間もわりとある


活力のある世代。


しかも、

メジャーな観光箇所はある程度

回ってしまったという、

60歳~70歳の元気な夫婦が、

たくさんいる。


だから、

少し価格設定高めのミステリーツアーが

人気なのだし、


宿に対する不満が、多いのだ。

(お金をもっと出してもいいから、

もっといい宿に泊まりたいという声、多いんです)



そう考えると、

お客様の意見が、いろいろなところで

リンクしてくる。


元気な夫婦だけじゃなく、

元気なおひとり参加も多い。


そして、

この「元気なおひとり」こそ、

お金を持っているーーーーーーーー



こういうお客様は、

「いいもの」であれば、

正しくおすすめできる商品であれば、

高いお土産(工芸品やアクセサリ)を

買いたいと思っていることもわかってきました。



案外、

立ち寄り箇所数は減らさずに、

旅館のレベルを上げて

その分、価格設定をあげても、

お客さんはついてくるんじゃないか、と

予想。


日帰りも、

そのキーとなる昼食のレベルを

あげることさえできれば同じ結論。


こう考えると、

やっぱり経営って面白いなあ、と

思います。


自分の知らなかった業界が

あるんだなぁ~