悩みに悩んでいる最中ふと思い出したのは陽月に想いを告げることなく引っ越した勝行のことで。
自分は何も言わずに引っ越すなんて出来ないという答えに至ったのである。
「まずはチョコバナナ食べよ~」
「俺はクレープにする」
尭也の決意など知らない陽月は祭りを楽しんでいる。彼女に合わせ尭也も笑う。その微笑みは夏休み前の彼からは想像が出来ないほど大人びている。
やがて一通り屋台を回り楽しんだ二人は神社を出て団地への道を歩き出したのだが、ちょうど神社と団地の中間地点まで歩いた時尭也が歩みを止めた。
陽月もすぐに歩みを止めて「尭也?」と彼の顔を覗きこむ。
「陽月、俺…小学校卒業したら引っ越すんだ。だから同じ中学には通えないし、近くじゃないから街中で偶然会うなんてこともなくなる」
「え…?尭也までいなくなっちゃうの?」
「…うん。あのさ、俺、陽月のこと女の子として好きだ。けどもう半年後には引っ越すし返事とかいらないから。結構遅くなったし急いで帰ろうぜ」
「あ…うん…」
突然の引っ越し話と告白に困惑した陽月の頭が落ち着くのを待たずに尭也は再び歩き出して。
結局二人がもう一度話すことはなく、尭也は卒業後すぐに団地から引っ越していった―――――。
続く
自分は何も言わずに引っ越すなんて出来ないという答えに至ったのである。
「まずはチョコバナナ食べよ~」
「俺はクレープにする」
尭也の決意など知らない陽月は祭りを楽しんでいる。彼女に合わせ尭也も笑う。その微笑みは夏休み前の彼からは想像が出来ないほど大人びている。
やがて一通り屋台を回り楽しんだ二人は神社を出て団地への道を歩き出したのだが、ちょうど神社と団地の中間地点まで歩いた時尭也が歩みを止めた。
陽月もすぐに歩みを止めて「尭也?」と彼の顔を覗きこむ。
「陽月、俺…小学校卒業したら引っ越すんだ。だから同じ中学には通えないし、近くじゃないから街中で偶然会うなんてこともなくなる」
「え…?尭也までいなくなっちゃうの?」
「…うん。あのさ、俺、陽月のこと女の子として好きだ。けどもう半年後には引っ越すし返事とかいらないから。結構遅くなったし急いで帰ろうぜ」
「あ…うん…」
突然の引っ越し話と告白に困惑した陽月の頭が落ち着くのを待たずに尭也は再び歩き出して。
結局二人がもう一度話すことはなく、尭也は卒業後すぐに団地から引っ越していった―――――。
続く