インド8
デリーを発って4時間半ホームだけの小さな駅、僕の他には下車する人も無かった。20歳代のインド人青年がホームに立っていた。迎えの人だ。ポンコツのスズキの軽ワゴン車に乗せられて目的地の工場に向かって走った。見渡す限り草原で街も家もなんにも無い。途中に川があったが橋がなかった。浅い川の中を渡り未舗装の道を走って行く。気温は推定40度、エアコンはついて無い。2時間程走ると集落が見えてきた。集落を抜けて20分程で、遂に目的地に到着。工場の敷地に入り歩いていると、イスラムの衣装で顔を隠した夫人が直射日光があたる、地面に座り込み草をむしっていた。驚いた事に片手には乳飲み子を抱えていた。それから案内されて事務所にむかった。今から工場のオーナーか社長かわからないが挨拶をしなければならない。一番苦手な瞬間だ。ナイス トウ ミート ユウ しか言えない。なんとかかんとかで挨拶を終え、来た道を引き返しホテルに送ってもらった。途中の集落の中にあった古いホテルだった。時刻は午後3時、きのう自宅を出てから28時間経っていた。 続く