退院日 | 強いぞ!ゆいちゃんマン~未分化肉腫との戦い~

強いぞ!ゆいちゃんマン~未分化肉腫との戦い~

2010年2月、生後8か月のとき、未分化肉腫という聞いたこともない病気が発覚し,1才6か月で天国へ旅立ってしまった娘の入院生活を振り返ってブログを書いています。

2010年11月18日(木)退院した。

病院を出る時、いつもはベビーカーに乗るのに拒否。

やっぱり様子がおかしい・・・




実家に着いても私から離れない。

リキにも興味を示さない。

2階に行っても反応なし。

11月初めの外泊は、元気は微妙だったけど、反応はあった。

変だ。

熱を計ってみるが、37.6度で病院と変わらない。






担当看護師Hさんにいただいたプレゼントを開けてみた。





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もう開けた瞬間びっくり!!

Gymphlexのオレンジのジャンバー。

どうしよーこんな高価なものってあたふた。

これから寒くなるから、これ着ていろいろお出かけできたらいいね。って気持ちが伝わってきた。

ゆいに着せてみた。

かわいいゆいが、さらにパワーアップ。

亡くなるまでにゆいは1回だけこのジャンバー着たよ。

いまでもクローゼットの中に大切に保管してます。


Hさん本当にありがとうございました。






昼ごはんは、マクドのポテトを少しだけ。

あとは、ずっと抱っこで過ごす。寝たり、起きたり。






退院日は焼肉を食べに行こうと前から決めてた。

でも、これは治療がすべて終わって元気に退院できたら!だ。

今日はどうしようか・・・と思ったけど、退院は退院だ!って開き直って行くことにした。

「退院日」はきっとこれが最初で最後だ・・・





ゆいは、入院前何度か焼肉屋には行ったことある。

もちろん、何も食べてないけど。

個室で畳があるところに行った。

ゆい用に納豆持参で。(笑)

抱っこで納豆ご飯を5口、卵スープを1口、これでもよく食べた方だ。

焼かれてる肉を、じーっと見てる。

トング(これであってるのかな??)を持たせると、久々のつかまり立ちして、肉をつついてる。

私たちがするのを見て、一応焼いてるつもり。

私と一緒に「父ちゃんどうぞ」って皿にとると、ゆいは得意げだったな。

頑張ってつかまり立ちして、ずっと肉をつついてる。

でも、私が支えないと足がガクガクしてた。

なんとも言えない気持ちになった。

肉焼きに飽きると、ゆいはグッタリだった。

たったこれだけで・・・

ゆいの体力は確実に奪われてる・・・








家に帰ると、仕事から帰ってたばあちゃんが迎えてくれた。

「ゆいちゃん!おかえり♪」

こう言って、ゆいを見て、ばあちゃんはギョッとしたらしい。

ゆいの目つきがいつもと違ったみたい。

いつもならばあちゃんに会うと、少しはうれしそうにするのに、なんて言ったらいいか輝きみたいなのが一切なくなってたみたい・・・






私とお風呂に入ったが、めずらしく泣いてる・・・

ばあちゃんにバトンタッチすると、さらに号泣。

そのまま、眠りについた。

家だと少しは寝れるといいけど。






今日から家での生活が始まった。

これはいつもの外泊じゃない。日数も制限されてない。

何もない限り、病院に行かなくていい。

入院中ずっと待ち望んでた生活だ。

でも、本当にこれでいんだろうかっていう気持ちはずっとあった。

ゆいはしんどくないのか?痛くはないのか?・・・

それと同じように、ゆいが少しでも楽しいと思える時間を作りたいとも

思ってた。

まだまだ時間はある。これからどこへでも行ける。

あせらずゆっくり過ごそうって・・・


またすぐに、入院生活がはじまるなんて思ってもいなかった。