「本日結審しました」
弁護士からメールが届いた。
2017年10月15日。私は自宅で階段から転落し左足を負傷した。
救急外来に受診し、当直医は酷い状態だから、専門医に受診するように言った。
翌日、専門医である整形外科(科の責任者であり病院の副院長)に受診。
副院長は、救急外来でレントゲンを撮って『骨折ない』って言っていたんだよね?
と言った。
前日撮ったまったく同じレントゲンを再度撮って骨折なし。
副院長は、自分の診たてに自信満々で『骨折ないから捻挫だね』と言った。
それから2か月…私は、まともに歩けない。
診察ごとに、歩けない!痛い!訴えてきた。
『ひどい捻挫だから仕方ない』
個人的に別の医師に相談して、捻挫ではなく、アキレス腱断裂が判明腱。
手術したが、ギプス固定を外した時、私の足関節は癒着して固まってしまい、動かなくなっていた。
その後、日本の最高峰であるT大病院で2回目の手術を受け、車いすや杖を使えば
自身で動くことが出来るようになった。
診断の見落とし。つまり、医療事故である。
直接、主治医に申し出たが笑われた。患者にとっての一大事は医者にとっては
些細な事。
この両者の認識の差が医療事故の特徴である!!
私は2020年3月、主治医と病院。病院が所属する自治体を提訴した。
2023年8月地裁にて裁判が行われた。
主治医も証人として出廷し尋問された。
医療事故ではない!という医者として決定的な証言をするかと思っていたが
主治医が発言したのは『覚えていません』の一点張りであった。
ただ一つの質問だけは、はっきりと答えた。
今回の件が、医師として、医療事故であると思うか?
『適切な診療及び治療をしてきましたので、医療事故ではありません』
原告側弁護士からの様々な質問には『覚えていません』だったのが、この質問に関してだけは覚えている…奇妙な話である。
主治医の尋問が済んだら主治医は裁判終了を待たず、さっさと退廷した。
その後、今度は私が被告側の弁護士から尋問を受けた。
その内容はトラウマでしかなかった。実際、裁判後、私は現在もうつ病の治療を余儀なくされ仕事もできなくなった。
弁護士からの尋問を終え、裁判長から質問を受けた。
裁判長は、【あなたは現在、アキレス腱は切れていますか?】
私は、〖切れてはいませんが機能はしていません〗
【質問の内容だけを答えてください!アキレス腱は切れていますか?】
〖いいえ〗
【終わりです】裁判は終了した。裁判終了後、裁判長に各々被告、原告が別々に個室に呼ばれ和解案を提示された。その内容は、病院や医師に過失はなく賠償金は、
実際診断までに時間はかかったので賠償金は30万程度なら支払い可能というものであった。
和解案については拒否をし、第一審の判決が決定した。
我々は、控訴した。
2024年3月東京高裁で控訴裁判が実施された。
高裁へは、私は出廷しなかった。被告人の弁護士には二度と会いたくなかった。
地裁での被告弁護士からの尋問を思い出すだけでも吐き気がした。
5月20日、弁護士からメールが届く。
5月23日、病院側から主張の補充がありましたので反論しておきました。
5月23日、病院側から、しつこい反論あり取り急ぎ、添付ファイルのとおり反論しておきました。
5月28日、本日結審しました。判決は9月12日です。
判決書が郵送されてくるのは、連休を挟むんで17日になる可能性があります。
それまでのんびりとお待ちいただけますと幸いです。
受傷から約7年弱、いよいよ私の裁判は終結を迎える。
一審判決は酷いものであった。
二審はせめて、納得のいく判決内容であってほしいと願うばかりである。
一つだけ言えることは、沢山裁判費用もかかったが、提訴できたことはよかったと思う。
ただ怒りだけで、やみくもに裁判を起こすことに関しては反対である。
裁判は、費用も時間も精神力もかかる。
安易に踏み込んでよいものではない。
判決がでたら、結果ブログを更新したいと思う。