子供の頃から
これ、絶対自分が好きなはずと確信しながらも
ストーリーが悲し過ぎて
一度も観たことがなかった三人吉三
大好きな花吹雪さんのDVD で初めて観ました
もともと観劇好きなので
DVD で観たら
結局どうしても生で観てみたくなった三人吉三
ちょうど、夫に介護を任せられる日だったのも
天啓と思い
夜の部を観劇してきました
幸せでした
夫さんありがとう
以下
ほんの素人の感想です
歌舞伎版も、コクーン歌舞伎版も未見です
どうぞご容赦くださいませ
長い長いお話をかなり短くしてあって
登場人物も減らし
設定も少し変えてあって
ストーリーが理解しやすく
しっかりと大衆演劇仕様になっています
二年前のDVDとも若干変更されている部分があり
より、わかりやすくなって
その変更も納得することばかりです
改めて
進化し続ける劇団さんなのだな と
ますます大好きになりました
三人吉三は
宿命を背負って悪人になった三人の若者が
運命に翻弄されて、破滅に向かっていく話です
最初から
三人には死が見えています
だって悪人ですから
お縄になっての極刑か
どこぞでのたれ死ぬか
誰かと切り合って殺されるか
それを承知の上で
今を、刹那的に生きています
その大前提のまま
花吹雪さんの三人吉三は
悲劇だけのラストにはしていません
運命に抗って負ける話ではありません
どう生きるかでなく
どう死ぬかの話です
公演時間が限られている大衆演劇で
三人が出会ってから
クライマックスの立ち回りまで、あっという間です
生を駆け抜けて行きます
親に会えて、孝行もできたお嬢
お家の再興の希望が持てたお坊
自分の出生を含め、全ての因果を絶ちきれる和尚
その三人が
最後に思いきり暴れ回って
自分の生まれた意味を問う必要もなく
孤独の中でもなく
義兄弟一緒に自ら命を絶っていきます
だから
DVD では
和尚が苦しい息で
先の二人の亡骸に羽織を掛けるシーンが
今回の舞台ではなかったんだ
羽織を掛けると哀れを誘うものっ
三人が可哀想に見えるものっ
なんて
独りよがりの解釈です
クライマックスからラストへ
ステージは吹雪です
念のためマスクを持参しましたが
劇場さんが、一階席のほとんどに
マスクを配ってくれました
客席まで紙吹雪の豪雪です
ものすごいドカ雪です
しんしんと降る、罪の重さの雪ではありません
三人の、命の炎の雪です
素晴らしかったです
美しかったです
桜春之丞座長
桜 彩夜華さん
京之介座長の弟さんです
こんなこともあるよ
ありがとうございました
明日も良い日でありますように
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