傍聴席を見渡せば、おたくっぽい人たちで埋っていた。
異様な光景。
不貞の民事裁判なんて、人が集まる訳がない。
私側からは二人。
後は全部彼女側からの出席者だ。
その光景に彼女の異様さを感じ、また深くため息をつきたくなる。
不倫裁判に関係ない人を大量に呼ぶ神経が分からなかった。
妹にあとで聞いたところ、
彼女側の出席者はメモをとっていた
ちらっと見えたそこには
漫画家
騙された
漫画家叫ぶ
などと書かれていたらしい
誰も彼女の味方じゃない
ただの本当の好奇心で来ているのだ
彼女をバカにしたように笑いながら傍聴している人がいた
彼女は片っ端から連絡し、裁判があるからみにきてほしいと連絡をしたんだろう。
ドラマや映画とまだ勘違いしていた
悲劇のヒロインだと勘違いしていた
皆、あなたのことをバカにしていたのに
なんで、ここまで愚かなのだろうか
私にはこんなに力があるのよ!
と彼女がとる行動は全て
私はバカです。と言っているようにしか感じられなかった。
私の中でどんどん彼女の評価は低くなった。
それは不倫をされていたからではなく、
一人の人間として、最も私が嫌悪するタイプの人間だったから。
東大弁護士は証人尋問が終わってから私に言った
「民事裁判で、こんなに傍聴席が埋まったのは初めて見ました」と